ほとんど次の日のことを考えながら過ごし、突っ走った
夏休みを終えて、ふと長期的な目線に立って今後の予定を
立てられる余裕が出来た時、油断していると本当に時間が
なくなる、と結構焦りが出てきた。
焦る要因の一部に、アメリカの大学院に出願経験など当然ないので、
持ち合わせの書類と経歴、テストのスコアでどれだけ勝負できるのか
見当がつかないところがある。日本のテスト一発勝負的な入試ではなく、
総合的に人を見て判断するアメリカの入試方式では、数値化されて
いない分、出願者の中の自分の相対的な位置というものが見えない。
よく日本的な感覚で、TOEFLの点数だけを聞かれて、
「それなら受かるね!」というコメントを貰うことがあるが、実はTOEFLなど
足きり程度に使われるのみで、強力な推薦状や職歴、そしてなんといっても
説得力がありロジカルな志望理由書のほうがよっぽど大事だったりする
(という各要素の比重に関しても大学によってバラバラなので一概に
言えないところが更に怖い)
今出来ることと言えば、1.できるだけGRE・TOEFLの点数は上げるだけ
上げておく、2.GPA(大学での成績)の維持(後期のGPAは入らないが)、
そして3.ひたすら自己分析をして過去、現在の問題意識の推移と将来の
ゴールをできるだけ分かり易く、かつ印象的な文章で志望書に落とし込む。
この3点に尽きる。
日本に帰ってから、3の志望書を書く部分にだいぶ時間を割き、
ブレインストームをして、結構いいものに仕上がってきたつもり。
ウンウンと考えた末、結局当初の出願計画とは少し変わり、出願先の
学部は主にUrban and Regional Planningであったり、Environmental
Planningと言われる日本で言う都市・地域計画、環境計画なんていう
分野になりそうです。その中でもフォーカス分野というのがいくつかあって、
特に環境政策に重点を置いて勉強したいと思います。
日本でも最近、ゲリラ豪雨が猛威をふるっておりますが、その一因と
言われるヒートアイランド現象の改善なんかもこの部類に入ってくると
思われます。クーラーから出る熱風だったり、高層ビルの配置による風の
通り道の妨害だったり、色々と原因はありますが、僕は特に町の緑地化に
興味があるのではないかと思ってきました。ポートランドではGreen Street
Projectだったり、Eco-roof Projectだったりに特に興味を持ちました。
前者は日本でも最近は千葉県市川市で導入が義務付けされ始めた雨水の
浸透マス、とほぼ同じ発想で、自然の土の力を利用して川に流れ出る水の
ろ過をしたり、そもそもの川への流入量を減らすことにより治水効果を発揮
させたり。後者はご存知屋上緑地化ですが、日本ではビルの保温・冷却
効果が前面に押し出されますが、ポートランドではむしろGreen Streetと
同じで、屋根から地上に流れ落ちる水のスピードを緩やかにすることに
よって突発的な洪水を防ぐ目的があると言われています。
長くなりましたが、今までコンクリート固めにしてきた町の作りを、
自然の力を利用してうまく防災や環境負荷低減に役立てようではないか、
ということを更に深く学びたいのです。
こんな感じなことを、「子供の頃に体験した渡り鳥にとっての都市公園・緑地
の重要性」ということを掴みにして、からめてうまくまとめられた気がします。
ポートランドはもう何度もいったことがあるし、学校も知っているだけに
結構あっさりと書けてしまったが、これからの悩みは他の学校に対して
どこまでアピーリングな志望書が書けるか。Portland Stateの他に似た
ようなプログラムがあり、注目している所としてはMITとUC Berkeleyがある。
どこもかなりの高倍率、人気プログラムなので滑り止めと言えるような
ところがあまりない。他にももちろん受けることになると思うが、行きたくない
所を受けてもしょうがないし・・・
さてどうなるでしょう。