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2011/07/27

バンクーバー人はドタキャンが多い仮説

何人かのカナダ人に、バンクーバーの人はドタキャンやギリギリまで決断をしない人が多い、という
話を聞いた。幹事からすれば、結構迷惑な人が多い、ということ。
僕も何回かパーティーやイベント企画する中でそれは感じていたが、単にカナダ人全般(あるいは北米人全般)
に共通する適当気質かと思ってさほど気にとめたことはなかった。

しかし、同じ国内でもトロント他東の方から来た人(バンクーバーから見ればほとんど全部東だけど笑)
ですらバンクーバーに来て驚いた、と言うのだ。

何故なのか。


そこである友人が彼女なりの仮説を教えてくれた。


彼女曰く、バンクーバーの人は基本的にアウトドア好きな人が多く(これ事実)、かつバンクーバー
は天気が結構不安定で、予報がコロコロ変わる(これも事実)。

これら2つの事実から、恐らくバンクーバーの人は例えば冬なら大雪が降ったらスキーへ、
夏なら晴れればハイキングやロッククライミングに、いつでも行ける態勢を整えておきたい人が
多いので、できるだけその他の予定を入れてスケジュールを固定しちゃうのを避けたいと思っている。


僕の実感では、これは結構説得力のある仮説だと思っている。


まあ要するに欲張りでワガママってことなんですが(自戒を込めて)・・・

2011/06/16

本当に起こってしまった

先日書いたホッケーの記事で、カナックスが負けたら、前回94年のようにまた暴動が
起こるかも、と冗談半分で書いたが、本当に起こってしまった。しかもかなり酷い規模で。


第七戦にもつれ込んだスタンレーカップ決勝戦は今日が泣いても笑っても最後の試合。
これで勝てばカップを手にするが負ければそこで2位が確定する。そんな「世紀の一戦」だけに
特にやることもないので僕もダウンタウンで友人と観戦することにした。
試合は5時からだったが、どこのバーも昼前から満席なのは分かりきっていたので、席を取ることは
端から諦めて、屋外スクリーンやバーの野外席の柵の外からサンドイッチと隠し持ったビール
(カナダでは公共の場では飲んじゃダメなので)を飲みながら見た。
試合は4-0でボストンに大敗。今までアウェイの試合は全て負け、ホームゲームは全て勝っていた
だけに今日のホームゲームは法則通り行けば勝てるはずだったがそううまくいかず。

完全にわかファンの僕としては特に思い入れもないので「あーあ負けちゃった」くらいの気持ちだったが
試合後のダウンタウンはいつもと少し様子が違う。何処からか黒煙が立ち上り、人々もピリピリしている。
ただならぬ雰囲気を感じ取り、気持ち悪いので早めに帰ることにした。

当初の予定では友人達とダウンタウンで一杯飲む予定だったが、今日の試合によるさまざまな
交通規制の関係で彼女等が公共交通でダウンタウンに来るのがあまりに面倒だと分かったので
近場の友人宅で会うことにしたのだった。


しかしダウンタウンを離れてから友人宅に到着してみると、テレビ中継がさっきまでいた
ダウンタウンの酷い状況を映し出していた。少なくとも10台以上の車が横転・放火され、その中には
バスやトラックそしてパトカーまで含まれていた。商店の窓も至る所で叩き割られ、略奪が多発し
警察の特殊部隊が催涙弾やペパースプレーで沈静化を試みていた。




テレビでも言っていたが、暴動を起こしているのはごく一部の人間だが、何より残念なのが
それを助長して喜んでいる周りの野次馬だ。酔っているから、とかいう言い訳なしにみんな
楽しそうにいつ爆発するかも分からない炎上中の車と記念写真を撮っているのが信じられない。


今晩の一連の出来事はあまりにアホらしく、僕も周りの友人も呆れて物が言えなかった。
バンクーバー市長も怒り心頭。前回の暴動が起こってから、ダウンタウンで大勢の人が集まって
騒ぐイベントに対して市は極端とも言えるほど敏感だったが、昨年のオリンピックを大きな混乱なく
乗り切ったのを機に徐々に信頼を取り戻していたところだっただけに今回の一件で完全にそれは崩壊した。

今後当分は"no fun city"と言われようがバンクーバー市はバカ騒ぎやお酒に対して規制的になる事は明らかだ。


ホッケーで負けたくらいでこんな騒ぎになるなんて本気でバカじゃないか?と言いたくなるが、
写真を見ると(そして常識的に考えて)暴力的になっているのは本当のホッケーファンではなく、
ただ単に目立ちたがりで暴れるきっかけが欲しいだけの連中だ。いくらアイスホッケー自体が暴力的な
スポーツとは言え、そこにスポーツマンシップはあり、明らかに各上のプレーを見せた相手チームの
ボストンブルーインズを称えるのが本当にホッケーを分かっているファン達だろう。


FacebookやTwitterを見ていると呆れたカナダ人達のつぶやきが数多くある。
いくつか紹介しておきます(僕の意訳で)


「中東など、世界には自由や生活の改善を求めて暴動が起こっている国があるというのにここ
バンクーバーではアイスホッケーに負けたことを口実に暇人達がそれらの国々の人達の年収以上もする
車を平気で叩き壊し燃やしている・・・情けなすぎる。」

「世界一住み易い街?先進国の教育された人達?冗談だろ?」


もうすぐバンクーバーを去ると言うのに、この街の大きな課題と負の側面を見せ付けられた気分です。

2011/06/02

林檎製品はお粗末

二ヶ月ほど前にウィスラーに春スキーに行った際、半日ほど車の中に置いておいた
iPod touchが壊れた。原因はどうやら温度差による機械内部の結露。カメラ部分の内部に水滴が
見えたので恐らく間違いない。温度差、と言っても春なので大したことはないはずなんだが・・・

帰宅後、携帯水没時の要領で色々乾かしてみたところ数日後に見事復活したはいいものの、電池の減りが
異常に早くなり、時間設定も頻繁に狂うようになったので一昨日くらいApple Storeに持っていってみた。
幸い保障期間内で、こちら側が乱暴に扱ったわけでもない、ということで無料交換をしてもらえた。

しかし!

新品を手に入れて、色々アプリをダウンロードし直している最中になんとコイツがまた死んだ。
急死だったので理由不明だが、何も物理的なショックを与えていないので単なる不良品だったんだと思う。
Apple Storeを後にしてからほんの1時間ほどしてからの出来事だ。そのためにまたApple Storeに
行く羽目になり面倒な思いをした。

前からApple製品は壊れやすい、という評判は耳にしていたが、iPodしかApple製品は持っていないので
個人的にそれを実感することは今までなかったが、さすがに今回のはびっくり。こんなにひどい初期不良
は初めて!Apple Storeの対応はカナダのひどいサービスレベルに慣れきっているせいか丁寧に感じたが
そもそもサポートサービスを受けに行かなくてもいいようにちゃんとした物作れよ・・・。

Macのかっこいいデザインに何度か惹かれたこともあったけど、これでちょっと懲りました。。

2011/04/14

休眠口座の活用について

このブログのリンクにも入れている人気ブログ、Chikirinの日記
提案された「休眠口座を震災復興に活用する案」についての動画を作ってくれた方がいるのでシェアします。
とても分かりやすく、素晴らしくまとまってるので是非見てみて下さい。
(こういうグラフィックを作れる人が羨ましいです。)

ちなみに僕は幼い頃に作ってもらった定期預金をほったらかしにしておいて、危うくあと
数ヵ月でゆうちょにウン十万円を持っていかれそうになった経験があります(笑)

この世に残した財産がせめて生き残った人達の明るい未来に使われるなら、亡くなられた方達
も悪く思わないんではないかと思います。

個人的にはとてもいいアイディアだと思います。

2011/02/01

人生を楽しむ人達

今日はコーヒー1杯で5時間カフェに居座って奨学金応募の書類作成に時間を割いた。
American Planning Association(全米都市計画学会?協会?)の環境ディビジョンが
出している2500ドル(20万ちょっと)の奨学金で、修士論文を執筆中の修士2年生が対象のものだ。
こっちはこういう小口の奨学金が本当にたくさんあるので、努力さえすればタダで貰える
お金がゴロゴロと転がっている。学生に対する財政支援の充実度もこっちで院生をしていて
いいと思う多くの要因の1つだ。

夜は、去年行ってめちゃくちゃ楽しかったので今年も企画しているBC州内陸部Revelstoke
へのスキー旅行(→昨年の記事)作戦会議 兼 餃子作りパーティーに行って来た。
今年は日本からはるばる高校時代の親友が滑りにやって来る。去年は3人で行ったが、今年は
4人旅行で、日本から来る彼以外の2人は両方30歳前後の既婚女性。フランス人とカナダ人の
ハーフとアメリカ人。うちの学科でスキー狂の人達は何故か女性が多い。っていうか
そもそも学科の三分の二が女性なんですが・・・。

フランス系カナディアンのSさんは昨年も一緒にスキーに行ったし、普段から仲が良いので
お互い良く知っている。もう1人のアメリカ人Tさんは1年生で、まだ彼女のことはあまり
知らなかったので、スキー前の親睦会も兼ねての餃子パーティーだったのだ。
(昨年Revelstokeの宿で餃子を作って以来Sさんのお気に入り料理となったので)

彼女達と餃子を包みながらスキー計画の話を含めて色んな事を話した。

Tさんは今年の5月に挙式を予定していて、婚約者の同じくアメリカ人の彼とは
現在シアトルとの遠距離恋愛中。シアトルならまだ近いので中距離恋愛、と言っても
いいくらいだが、ついこの前までは彼がサンフランシスコにいたにも関らず、毎週末
会っていたというから驚いた。
(注:バンクーバーからサンフランシスコって、普通に北海道から九州くらいの距離あります。)
なんでそんなことが可能だったの?と聞くと、航空券代がほとんど彼の会社持ちだったから、
だそうだ。婚約者と会う為の費用を出してくれる、そんな良心的な会社があるのか!
と仰天したが、その他の彼らの人生の送り方を聞いていても、色々びっくり。
北米人の自由奔放な生き方はもう嫌と言うほど目の当たりにしているが毎度聞く度に
日本とのあまりの違いにびっくりする。率直に言って、(色々苦労もあるだろうが)彼らは
人生をほんとうに楽しんでいるなあ、と羨ましく思う。

Tさんは米国中西部の超ヒッピー名門大学を卒業後しばらく教授の手伝いの仕事をし、
すぐにエクアドルへ。現地のNGOでアマゾンの原住民の支援・教育プロジェクトに従事し、
その後はガラパゴス諸島の漁師達をダイビングコーチに育成するためのカリキュラム作りに従事。
(これは、ガラパゴス周辺の魚の乱獲を食い止めるためのプロジェクトだったらしい)
エクアドルとガラパゴスで3年過ごして次は何をしようか迷っていた矢先に、南米放浪中だった
今の婚約者とエクアドルのレストランで出会い、一瞬で恋に落ち、彼についてカリフォルニアへ。
1ヶ月ヨセミテ国立公園の中をキャンプして過ごし、その後サンフランシスコの靴屋で
働き、彼がコンサルの職を得たのを機にTさんはレイク・タホ(カリフォルニアのスキーメッカ)
に移り住み、2年間そこで働きつつスキー三昧の日々を送る。そろそろまた勉強でもすっか、
と大学院に出願をはじめ、去年からうちの学科に入学した、というわけだ。
卒業後は再び国際的な開発系の職に就くことを希望している。


30歳手前の彼女の今までの人生は日本ではいわゆる「フリーター」という分類をされるだろう。
世間からは「結婚もしないで色んな仕事で食い繋いでフラフラしやがって」という目で
見られることだろうと思う。しかしこっちではこういうライフスタイルを送る人は
極めて普通。各自がその時に興味のあることをとことん追求して、日本人から見れば
計画性のないフラフラした生活をしている人がとても多い。それでも日本とこっちで
決定的に違うのは、彼等彼女等は普通に「健康で文化的な最低限度の生活」を送っていて、
その気になれば大学院に入り直すなどしていわゆる「まともな仕事」につくことが可能だ。
というかそもそも、フリーターのような生活をしながらもその場その場でそれなりの
給料を受け取っているので最低賃金のアルバイトとは少し訳が違う。

一方今の日本に目をやると、卒業前の大学生の就職内定率が70%を切る超氷河期、と
連日ネットニュースの見出しは大騒ぎ。それと同時に「内向きな若者」(大人は
内向きではないのか、と聞きたくなる)や「優秀な留学生に職を取られる日本人学生」など
日本の若者に関する明るいニュースをほとんど聞かない。日本全体が閉塞感に
満ちているのは事実だと思う。

北米と日本はあまりに歴史的、文化的、社会的コンテクストが違いすぎるので単純な
比較は避けなければいけないが、この2つの国(カナダとアメリカは北米、という括りを
していいほどほぼ社会的コンテクストは同じ)の「若者像」を比較してみて日本に
決定的に足りないと思うのは

リスクをとることに対する許容度とそのインフラ、システム

だと思う。

システムと文化は卵と鶏のようなものでどちらが先か分からないが
(あ、ちなみに全然関係ないですが「鶏が先だ」という科学的結論に最近達したみたいですね 笑)
システム的な問題だと思われるものを挙げてみると

(1) 再チャレンジの場の少なさ(大人もスキルを磨ける教育的場)
(2) 人材流動性の低さ(転職市場のなさ)
(3) 「フリーター」と「ばりばりキャリア」の間の中間的な働き方の欠乏
(4) 大学卒業前に人生を選ばなければいけない(新卒一括採用システム)

どれも密接に関っているので項目として分解していいものかがそもそも怪しいが
特に(2)~(4)は日本の雇用形態に関るもので、今後やはり何かしらの形で変わって
いかなければいけないと思う。最近ようやく色々な形で変化が起きているが、
新卒一括採用システムの見直しはマストだと思う。卒業までに正規職員の職が見つから
なければ人生どん底。それを避けるために親に1年分の学費を工面してもらって就職浪人
をする。どれも日本にしか見られない異常なほどの新卒採用主義の弊害だと思う。

ただ、今起こっている採用時期の遅らせや卒後3年まで新卒とみなす、というような対策は
根本的な解決にはならないのではないか、と僕は個人的に思う。

留学する若者が減っているのも、就活生の大手安定志向もある意味システムに
よる当然の帰結のような気さえする。普通に考えればこれだけグローバル人材が
必要だとか、社内英語公用語化をするだとか言っていれば留学してこれらのスキルを
身に着けて帰ってきてやろう!という人が増えるべきじゃないか。しかもいよいよ
国債格下げを食らい、GDPでは中国に抜かれ、国際社会では無視され、という
トレンドも考慮に入れれば「このまま日本にいちゃまずい」と国外逃亡を考える人が
もっといてもおかしくない。自宅が火事ならばまずは逃げることを考えるのが人間心理
ではないか。それなのに現状を見ればその逆で、日本人は日本にしがみ付く。
そういう「リスク」を取ることのベネフィットと失敗した時のコストを比較すると
失敗した時のコストが大きすぎて踏み切れない。その原因はやはり上記で挙げたような
再チャレンジの場の無さや大学卒後にすぐ固定されてしまう雇用システムにあるのではないか。

誤解を招かないように言っておくと、僕は日本大好きです(笑)
日本人が日本にしがみつくのは単に日本ほど便利で居心地の良い国が他に見当たらない
からであるのも事実の1つだと思うし、僕が日本に帰って仕事をするのも、日本の良い点を
どんどん世界に発信し、世界の良い点をどんどん日本に持ち込むべきだと思っている
からで、その橋渡しになれればいいと思っているから。

ただ、客観的にこうして外国から日本を見ているとどうしてもこのままでは
ネガティブサイクルに陥るのではないかと不安に思う。


都市「計画」学部にいてもたまに疑問に思うのですが「計画」っていうのは
(当然ですが)現時点の持ち合わせの知識や知り得る範囲内のことしか考慮に入れる
ことができない。だから、計画当初に考えなかったようなことが起こった場合や
もっと良いプランを発見した場合はその都度修正ができるような柔軟性が組み込まれて
いることがかなり重要。実際の都市計画の書類などを見ていてもそういう但し書きは
至る所に見られる(rezoningなど)。

人生も基本的に一緒で、ある程度の計画は必要だけど、計画当初に知り得なかった
ような興味や関心に出くわすようなチャンスと、それを取るリスクは社会がある程度
許容するべきだし、人材の適材適所という観点からもむしろ歓迎されるべきだと思う。
仕事ってやってみないと分からないことばかりなので、驚くべきところに自分の興味や
適正がある場合なんてたくさんあるんじゃないかと思う。

そういうことを発見するための時間や旅、回り道をたくさんしてきたんだな、と
餃子を包むTさんの話を聞きながら思ったのでした。

2011/01/24

白人の好きな物 - Sushi

各国のステレオタイプをネタにしたジョークは巷にたくさんありますが、
「白人」という凄い大雑把な括りで彼らをネタにした

Stuff White People Like(白人の人達が好きなモノ)

というブログがあります。ブログが元ネタとなって書籍化までされてます。
以前友人宅にこの本があったので手にとってみたところ、あるあるネタばかり
で結構笑えました。著者はトロント出身のカナダ人で、Wikipediaによれば「白人」
の中でも(著者自身を含む)「政治的にどちらかというと左寄りで、社会事情や環境問題
に敏感で、北米の都市に住む金持ち白人の滑稽で時に矛盾した行動」を書いているそう。

これが一方的にある特定の人種などをネタにした本ならかなりバッシングを食らう
ところだろうけど、社会的な強者が自虐ネタとして書いている、という
部分が考慮されるせいか笑いのネタとして結構ウケが良いらしい。
日本よりブラックジョークが受け入れられるとはいえ、特に人種に関ることだと北米
ではこのラインって結構微妙なとこ。その点イギリスってブラックジョークがかなり
許される土地柄らしいっていうことが今話題のBBC被爆者問題やゴールデングローブ賞の司会
の話(→この記事)で改めて露呈したかと。

何はともあれ、バンクーバー含め北米西海岸はまさにこの本の対象であるHipsterとか
Bohemianって言われるような人達がわんさかいるので、多分僕もこのブログを
読んでてピンと来たのでしょう。しかも特にうちの大学院なんてこういう人多いです。

この中で実はJapan #58Sushi #42という2つの日本関連のネタが入っている。
バンクーバーには各交差点に必ずスタバと寿司屋がある、と言われるほど北米の寿司メッカ
なので、今日は寿司の項目を意訳してご紹介。
(但し、バンクーバー人の寿司好きは単にアジア人がやたら多くて、中国系・韓国系の
人達が「寿司屋の方が儲かるから」っていう理由で店が増えただけかもしれません。
ただ、その「寿司屋の方が儲かるから」という理由の背景には以下のようなことが
絡んでるかも)


#42 Sushi

ベジタリアン、ビーガン(肉に限らず動物系の物を一切食べない人)、または
単に肉を食べるのに罪悪感がある人、それら全てをひっくるめても白人はみんなSushiが大好きです。
彼らにとってSushiとは高価、エキゾチック、そして「教養のない人達」があまり好まない、
という彼らの欲求を全て満たしているからです。

しかし、白人のSushi好きにはいくつかのレベルが存在します。

その最底辺にいるのがスパイシーツナロールやカリフォルニアロールを好む人達です。
彼らは「ロックンロール」とか「マジックスシカンパニー」といったような名前が
ついた店、あるいはトレーダージョーズ(カリフォルニア発の健康食品屋)のような
スーパーで買ってきたSushiを食べます。多くの場合、こういった寿司はホンモノでは
ありませんが、彼らにとっては大好物です。

その次にいる層がSushi snob(通を気取った人)の初級者達です。
彼らはまだロール(巻物)が大好きですが、ツナやサーモンの刺身、そして稀に
ウナギくらいにまで手を出す場合もあります。

そして最上位にいるのがwhite sushi snobです。彼らは、とにかく何でもかんでもやりすぎ。
多くの場合彼らはカウンター席にしか座らず、日本語でオーダーを試み、そしておまかせ
しか頼みません。彼らはロール好きや、握りを正しい方法で食べれない人達
のことを激しく軽蔑しています。

更に、白人の人達はSushiと一緒にお酒を頼まないとホンモノ体験が完結しないとも
思っています。

さて、ではこれらの情報が個人的な損得にはどのように関ってくるのでしょうか?

白人の人達は、美味しいSushi屋に行くことに関しては目がありません。
と言う訳で、「街で一番のSushi屋に連れていってあげる」と誘えばまず断られることは
ないでしょう。アジア人男性諸君にとっては白人の女の子をデートに誘う
格好のツールです。そしてもしかすると、本当にもしかすると、君もブルース・リーや
ポール・カリヤの仲間入りを果たせるかもしれません。
(注:二人とも珍しく白人女性と結婚したアジア人。アジア人男性は白人女性に
モテない、というステレオタイプをネタにしている)

白人にとってSushi屋に行くというのは特別なことです。朝ご飯ほど大事、とは
言いませんがとにかくある程度の期待が付き物です。
(注:白人は土曜日の朝に寝坊して朝ご飯専門店に行くのが大好き、というのもネタの1つ)

ただ、お目当ての人がベジタリアンだった場合はどうしたらいいでしょう?
大丈夫、なぜか自称ベジタリアンの白人の多くはSushiを食べます。
おそらく魚は豚・牛・鶏と同じステータスを得るには可愛さが足りないのでしょう。



皮肉たっぷりでかなり的を射た指摘ばかりですが、生憎バンクーバーでは寿司屋が多すぎて
価格崩壊が起きていて、Sushiは安く気軽に済ませたいときの代名詞になりつつあります。
ただ、その多くがsushi snobが軽蔑するロール中心のお店。Snob向けのウンと高いお店も
いくつかあるので、近年日本でも激安回転寿司が増えてきたように二極化が起こっている
といえるでしょう。

「日本人としてバンクーバーで一番うまいSushi屋はどこだと思う?」と
聞かれることはしょっちゅうあります。

2011/01/08

眠くないけど疲れた奴はいないのか

これからたまには英語ネタも書いてみようと思います。
(論文書くのに疲れるとブログ書いてます)

よく知っている単語でも微妙なニュアンスの違いがあるもの、というジャンルで
日本人もよく知っている基本用語tiredについて書いてみようと思います。

Tiredは中学校くらいでも習う用語で、日本語では恐らく100%「疲れた」と訳されているはずです。

しかし、実際英語圏でtiredを使うときは「眠い」というニュアンスの方が強い。
ここで英英辞書様を引いてみると・・・

Tired
Pronunciation:/tʌɪəd/ adjective

1 in need of sleep or rest
2 (tired of) bored or impatient with
3 (especially of a statement or idea) boring or uninteresting because overfamiliar

としっかり「眠り、または休息が必要な状態」と書いてあります。

確かに日本語でも「疲れた」と言えば間接的に「休みたい」と言っていると
解釈可能で、更に「休みたい=眠りたい」という拡大解釈も可能といえば可能ですが、
それはむしろ時間帯など文脈依存的で、普通日本人は眠りたいときは「眠い」と言うのが一般的。

実際に日本語の辞書を引いてみると

疲れる
1 体力や気力を消耗してその働きが衰える。くたびれる。
「働きづめで―・れる」「神経が―・れる」「生活に―・れる」

2 長く使ったために物の質や機能が悪くなったり弱ったりする。
「―・れた油」「―・れた上着」

3 飢える。
「既に峰に逮(い)て―・れ給ふ」〈景行紀〉

と書いてあり「眠りや休憩が必要」という意味は定義に入っていない。

「疲れた」と「眠い」の意味的オーバーラップが大きい英語ですが、じゃあ
「眠くないけど疲れた」って言いたいときはどうすればいいんじゃい!と思いますよね。
近いのはexhausted(疲れ切った、疲れ果てた)。ただ、exhaustedは
exhaustedで疲れ「果てて」いるのであまり気軽に使うのも大袈裟で気が引ける。
多分、I need a restくらいがちょうどいいんでしょう。あとはI'm worn out。
Worn out(wear outの過去形)は「使い切った」とか「磨耗した」という意味があり、
日本語の「疲れた」という単語の二次的意味などを考慮しても一番「疲れた」という
単語に近い言葉かもしれない。


ちなみに日本の英語教育では『眠い』はsleepyと習うもので、これは確かにもっと
直接的に「眠い」という意味ですが、こっちではほとんど使わない。
何故なら子供っぽいから。
日本語で言うと「眠いでしゅ」とか「おねむ」とかそんな感じかな(笑)

確実に言えることは、こっちでI'm tiredと言うと「疲れた」ではなく「眠い」と
言っていると受け取られます。

2010/11/27

言葉について

英語圏にかれこれ計7年くらい住んだが、英語という言語は
キリがないくらい単語やイディオムやスラングが多い、といつも思う。
日本の若者言葉も訳が分からない言葉がたくさんあるが、英語の
スラングはその比じゃない気がする。

昨日のスキーでも友人が"I yardsaled"と言っていたので何だそれ
と思って聞いてみたら・・・

Yardsale

【意味1】不要品を自宅の前の庭先で売るガレージセールのようなもの。
北米ではよく行なわれる習慣。


というのが辞書的な解説になるが、もう1つが

【意味2】スキー・スノボでスキー、ストック、帽子、ゴーグル
など身に着けている物全てが外れる大転倒。
(要するにぶっ飛んだってこと)



同じ意味でwipe outという言い回しはよく使うがyardsaleは初めて聞いた。
しかも他の英語の表現の多くのように、"I yardsaled"といった名詞を動詞化
した使い方ができる。日本語でも「ググる」というような言い回しをするけど、
英語ではもっともっと頻繁にこういう使い方をする。というか極端に言えば造語で
良ければ割となんでも名詞を動詞化できちゃう。特に最近のネット関連の用語で顕著。
(I Googled, Wikipediaed, Facebooked, Blogged, etc.)

Yardsaleの他にも"shred the nar"という最早解説不能のサーフィン、スキー、
スノボー限定用語も教えて貰ったが、こちらは日本語にすると「滑り倒す」
という感覚が一番近いか。とりあえず普段は絶対使わない言葉。

Yardsaleは本来の意味であるヤードセールの比喩的表現だが、想像すると笑える。
「商品陳列してるように見えるからそう言うの?」と友人に聞いたところ、
「全くそんなこと意識せず使ってたけど多分そういうことだろね」と言っていた。
母国語だと良くあることだ。

日本語もよくよく考えてみれば

「ありがとう」→ 「有り難う」→ "It's impossible" ,"That can't be possible"
「どういたしまして」→「どういたしまして?」→ "What happened?","What do you mean?"
「さようなら」→ 「左様なら」→ "If it is so" (意訳だと"OK, then"かな)

となり、「さようなら」はまだ良いとして他は英語に直訳すると結構違和感。
この解説をすると、「本当に日本人はpoliteだね」と言われる。
もちろん日本人はそんなこと一切考えずに使ってる。

言語って面白い。

2010/11/03

テクノロジーを最大限活用する

ITをうまく使うと物事が本当に便利になることがある。
特に資料の一元化、電子書類の整理法、といった分野でそれを感じる。

特に以下の2つのフリーソフト

(1) Dropbox (架空のUSBメモリのようなもの)
(2) Mendeley (参考文献管理ソフト)

が秀逸だと思う。

両方に共通するのは、ネット上のスペースと自分のパソコンのファイルが
常にsyncするようになっていること。僕はデスクトップとラップトップを
併用しているので、ネット経由で両パソコンのデータが常に統一化されるのは非常に便利。
ラップトップで編集、保存したファイルを今度はデスクトップで編集したい、という
時に今までのようにいちいちUSBメモリを使って移さなくて済む。
Google docsなどのクラウドのサービスと結局同じことではあるけども、
WordやExcelにエクスポートしなくてもそのままWord file, Excel fileとして
フォーマットの互換性などを一切気にせずやり取りできるのがいい。

特に論文を書いている今(最近授業が忙しくて進んでない、ヤバイ)、この
2つのソフトを使いまくっている。例えば、論文用のファイルは全てDropboxの
"論文フォルダ"に放り込んでおく。また、Mendeleyにも必要な論文を全て入れておく。
そうすれば、デスクトップで論文を書くときも、カフェでラップトップを使って
論文を書くときも、全てDropbox内のファイルを編集、保存し、Mendeley内に入れておいた
論文から参考文献を引用できる。

授業のリーディングにも使える。うちの学科は教科書を使う場面が少ない。
その代わり、授業の読み物はpdf形式で教授から直接メールされることが多い。
これら添付ファイルをデスクトップかラップトップで一度ダウンロードし、
そのままDropboxの"Classフォルダ"に放り込んでおく。そうすればもう片方の
パソコンで読むときも再度添付ファイルをダウンロードすることなく、Dropboxの
フォルダからpdfを開けば良い。

この「ネットワーク経由でsyncさせる」というアイディアは複数台のパソコンを
所有している人や、異なるパソコン環境で同じファイルの編集作業をする人にとって、
どこで保存したファイルが最新の物かということを一切考えずに済む、
という点で革命的に楽。まさに情報の一元化だ。

最近引越しをして、住所変更の手続きとかがえらく面倒だった。
全ての情報がメールアドレス、という"住所"に一元化されていたら物理的な
移動がほとんど関係なくなるのに、と思った。実際、請求書の多くは電子化
されているので問題ないが、無料購読している都市計画関係の学会雑誌などは
未だに前の住所に行ってしまっているみたいで、最近まったく読めてない。。

2010/10/12

Cities on Speed

先週金曜日、バンクーバー国際映画祭(VIFF)のドキュメンタリー
シリーズ、"Cities on Speed (邦題:爆走都市)"を学科の友人数名と見てきた。

激変する世界の都市を取り上げる四作もの(カイロ、上海、ボゴタ、ムンバイ)の
うちコロンビアの首都ボゴタとインドのムンバイの二作を見てきた。

この中で特にボゴタの話がかなり面白かったうえ、Youtubeで全部見れちゃう
ようなのでご紹介。NHKも少し製作に噛んでいるらしい。



コロンビアと言えば特に80年代~90年代、世界一危険な国と言われた。
ドラッグ取引、ギャング活動などが常態化し首都ボゴタも「世界最悪の都市」
という不名誉な称号を得ていた。そんなボゴタを変えた2人の政治家、
アンタナス・モクスとエンリケ・ペニャロサのお話だ。

人々の意識を変えることによって街を変えた「ソフト」のモクス、そして都市の
インフラを「車のための街」から「人のための街」に変えた「ハード」のペニャロサ。
哲学、キャラ、市政方針などある意味正反対とも言える2人だが、両者とも
それまでのコロンビアの腐敗政治を一掃し、住み良い安全なボゴタを取り戻すために
尽力した。2人に共通することと言えば「誠実さ」と言えるかもしれない。

特にもともと哲学者でありエキセントリックな性格のモクスは
「人々のモラルを変えることによって街は変わる」という独自の発想を元に様々な
仰天政策を次々に実施していく。例えば、前政権下で雇われていた警察官をまず全員解雇。
その代わりにmime(パントマイム)として働くことを望む者だけを再雇用した。
彼ら新しい警察官はパントマイムの格好に扮して街中に立ち、交通整理を行なった。
更に、市民にホワイトカード、レッドカードを配り、マナー違反を行なった
車や人に対しては市民同士がレッドカードを出し合い、逆に良いマナーの人には
ホワイトカードで褒め合う習慣を定着させた。
南米といえどあまりに大胆かつふざけた発想なので最初は懐疑的だった周りの
人達も徐々にその効果を目の当たりにするにつれモクスのやり方に共感していく・・・
とにかくカリスマ的な人だ。

ちなみにモクスは国立大学学長時代に学園紛争を鎮圧するために学生に向かって
ムーニング(お尻を見せることによって抗議の意味を表す)をしたことによって学長の座を辞するはめになった。
しかし皮肉なことにこのスキャンダルをきっかけにユーモアで平和的な物事の解決を
信じる彼の誠実なキャラがボゴタ市民に知られ、一気に市長候補に躍り出ることになった、
というこれまたとんでもない経歴の持ち主だ。


最近コロンビア(というかボゴタ)は都市計画の分野でも先進的なことを
してることで有名だが、背景にはこんな面白い歴史があることを全く知らなかった。
世界にはまだまだ知らないことがたくさんあるし、面白い歴史がたくさんある。

ちょっと話はずれるが、僕がいつも成田空港に着いてまず最初に感じるのが
日本の警察官や警備員、その他スタッフのぶっきらぼうな表情と無愛想さだ。
日本ももっとユーモアが必要だな、と思った。警察官みんなピエロの格好してる、
とかでもいいんじゃないの(笑)

2010/10/06

ノーベル化学賞

ノーベル化学賞に北大の鈴木章教授が選ばれた。
北大としては記念すべき初のノーベル賞受賞者輩出で、個人的にとても嬉しかった。

鈴木先生は「スズキ・カップリングと呼ばれる有機化合物の合成法を
考案した凄い人」ということで僕の代の入学式で特別講演をしてくださった。
(入学式でいきなり有機化学の話をされたので半分くらいの人は寝てたけど・・・)

工学部の連中から「毎年ノーベル賞発表の時期になるとソワソワしてるらしい」
という噂を耳にしていたが、まさか本当に受賞するとは!

もうちょっと真面目にお話を聞いとけば良かったです。

2010/09/01

ポストGDPを考える時期

少し古い話題(といっても数週間前)ですが、中国のGDPが日本のGDPを
上回ったことがニュースに取り上げられた。

正直、人口が10倍以上の国に何故今まで抜かれてなかったのかが不思議な
くらいだったので驚きはしなかった。ただ、この事実に対して日本がどう
対応するか、というのは今後の国の行く末を左右する結構大事な点だと思う。

考えられるアプローチとしては:

(1)GDPという指標にこだわり、経済成長を推しすすめる方向性。

総額では今後更に成長を続ける中国に対して勝ち目は一切無いので、
恐らくper capitaの議論に持っていくのではないかと思う。1人当たりGDPでは
まだ日本は中国の約10倍の値だ。ただ、per capitaでも日本は概ね世界23-24位
くらいに留まっているので、誇れる数値とは言い難い。

ちなみにper capitaも純粋に頭割りにした平均値に過ぎないので、その国の
格差構造などは隠蔽され、国全体の豊かさ、という意味では正確な数値とは言い難い。
不平等の程度を表すジニ係数なども同時に見る必要がある。

(2)GDPという不完全な指標を見直す好期と捉える方向性。

昔からGDPは不完全な指標だと指摘され続けてきている。
例えばブータンなんかはGNH(Gross National Happiness:国民総幸福度)という
独自の指標を使って豊かさを測ろうとしていることは有名。
その他にも自然資本のストック、経済格差、社会保障、などを豊かさの指標に
組み込むことが提唱されている。エコロジカル・フットプリントもまさにこの
文脈の中に位置するもので、自然資本の量を計測することで豊かさの指標を
補おうとするものだ。
世界が「持続可能な発展」の方向に流れ始めている今、GDPに代わる
もっと包括的な指標を世界に先がけて採用することはちょうど中国にGDPを
抜かれた日本にとって採るべき戦略だと思う。

ちなみにGDPの不完全さについては日頃読ませて頂いているla dolce vitaさんの
ブログ(→世界級ライフスタイルのつくり方)にとても分かりやすい記事が載っている
(→「幸福度をGDP算出に」

この記事の中で特に印象的なのは、GDPを押し上げる要因と押し下げる要因の箇所。
以下に引用。

例えば、次のような現象はすべてGDPを押し上げる要因になります。

- 刑務所の囚人の数が多い(刑務所を維持・運営する支出が多い)
- 訴訟が多い(巨額の弁護士費用がかかる)
- 車社会である(ガソリン消費量が多い)
- 産油国である
- 肥満に起因する医療費が多い
- 公的医療がなく、民間の医療費・保険支出が多い
- etc....

こうやってあげると、すべてある国を指しているような気がしてきますが・・・(笑)

そして、次のような現象はGDPを押し下げる要因になります。

- 家・インテリアをDIYする人が多い(住宅・リフォーム支出が減る)
- 公教育が行き届いており、教育費支出が少ない
- 食料を自給自足する人が多い
- バカンスは友人同士で家を交換することが多い

確かに1人あたりGDPが高い = 豊かな社会、とは言いがたい。


現在はGDPの高い国=お金持ちの国=国際社会で権力のある国、という構図が
出来上がっているので、どうしてもGDPというのは気になる指標だ。
しかし、上記のように、台頭してくる人口の多い途上国に対して日本はGDPという
土俵では今後あまり勝てないことが予想される。それならば論点をずらして、
ポストGDP主義への舵取りをここで一気に取るべきなんじゃないだろうか。

その1つの可能性として、エコロジカル・フットプリントは環境、という面から
ある程度国際間で比較可能かつ包括的なものを提供しうると思う。
先日、WWFジャパンと僕のインターン先のGFNが共同で執筆した
エコロジカル・フットプリント・レポート」が発表された(→日経記事
ここにもGDP偏重主義から脱することを提案するセクションがある。

ちなみにこのレポートの和訳は僕が結構担当しました。
ので、ヒマな人は読んでみてください(笑)グラフィックも結構凝っていて
綺麗だと思います。

少しでも自分が貢献した仕事がこうやって世に発表されるのは嬉しいことです。

追記

ちなみに、Redefining ProgressというNPOも、その名の通りGDPに変わる
指標を提唱する有名な団体です。

2010/08/08

Google本社潜入

今日はカリフォルニアに住んでいた小学校時代の友人と会う約束を
していたので、スタンフォードまで迎えに来てもらって一緒にお昼を
食べた。彼は学部時代に2年連続でグーグルの夏インターンを経験し、
1年前から正社員として働いている。今は携帯プラットフォームAndroidの
プロジェクトに関わっているそうだ。

グーグルと言えば、毎日社員は無料のランチが食べ放題で、無料送迎バスがあり、
オフィス内にはビリヤードテーブルやファンキーな会議室があることで知られる。
それこそ「グーグル本社」とでもググれば遊び心満載の名物オフィスの写真が大量に出てくる。
これとかこれとか

最早世界に知らない人はいらないくらいパソコン生活の隅々に浸透しているし、
かなり便利で賢いアプリケーションを次々に世に無料で送りだしているので
コンピューター専攻の人にとってグーグルで働くことはドリームジョブだ。
しかも職場は上記のように至れり尽くせりの羨ましい環境なので、人気がない
はずがない。なんと1日に3000通も履歴書が送られてくるとか・・・

社員は1ヶ月に2人までゲストをランチに呼べる、と聞いていたので前々から
「食わせろ」とおねだりをしていたが、今回はあいにく僕が平日働いているので
予定が合わず、週末に会うことになった。ランチは食べれないがキャンパス(IT系の
会社は本社のあるオフィス群をキャンパス、と呼ぶ)の見学は可能だったので、潜入してきた。


まずはandroidの開発オフィスへ。
変なドーナッツやらカップケーキのオブジェが並んでいる(笑)
これは、AndroidのOS名が全部お菓子の名前(Cupcake,Donuts)とかなので、
それにちなんでどんどんオブジェが増えているんだそうだ。

メインキャンパス。

お馴染みグーグルカラーのパラソルが並ぶ。カフェテリアの野外スペースだ。

キャンパスのど真ん中にビーチバレーのコート(笑)
その外にもプール、ジムなどが完備されている。

中に入るのにゲストパスを発行!
ここからは室内だったので生憎撮影禁止でした~。

入口入ってすぐにはGoogle Earth体験室、というのがあって、プリクラ撮影機を
でかくしたようなスペースに入ると360°Google Earthの映像が映しだされている。
真ん中にあるコントローラーを使って普通のGoogle Earthのように操作できるが、
まるで自分が空を飛んで移動しているような感覚になる。これはマジで凄い!
楽しくて30分くらい遊んでしまった。バンクーバーの自分の家を友達に見せてあげたり、
プチ・バンクーバーツアーもした(笑)

他にも、有名人が来るたびにポラロイドカメラで一緒に記念写真を撮ってる名物社員の
コレクションが壁に貼ってあったり。来社した人達は錚々たるメンバーで、
オバマ大統領からナタリー・ポートマン(羨ましい!)まで、ありとあらゆる業界の
著名人がグーグルを訪れていることが分かる。日本人では竹中平蔵の写真がありました。
ノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツや、DNAらせん構造の共同発見者ワトソン
なども来ていて、これらの生写真を見てちょっと興奮してしまった。
ノルウェーの王子夫妻と肩組んでる写真もあり、こんなカジュアルで
いいのかよ、と思った。さすがアメリカ西海岸(笑)

その後はその辺に転がっているグーグル自転車を借りて、キャンパス内を
サイクリング。
サッカーフィールドやバスケコートまである。
グーグル通りも発見!



友人はさぞかしいい給料を貰っているんでしょうが、ボロ車でかなり質素な
生活をしていた。小学校以来人が変わっていなくてちょっと安心(笑)
ただ、明らかに肥えてました。グーグルに入ると食べ放題のカフェテリアのせいで
5kgは太る、と言われているらしい。なんか、2ヵ月前に乗ったアラスカクルーズ
(うちの家族は通称「飽食船」と命名)の異常な量の食べ物を彷彿とさせる話だ。

そんな羨ましいグーグルですが、今朝のサンフランシスコ・クロニクルでは
ちょうどグーグルの人材獲得能力に陰りが見えてきた、という話が載っていた。
クリエイティビティを発揮したい個人には組織として大きくなりすぎてきて、
最近の優秀な人材はFacebook,Twitter,などのスタートアップ系の会社に引き抜かれて
いる。Facebookの役員の1/4だかは元グーグルのマネージャー級の人材らしい。
昔一世を風靡したYahoo!が徐々にGoogleに地位を奪われたように、Googleも
若くて勢いのある、小さい企業に徐々にその地位を揺さ振られている。
そうやって今は小さいが、将来性のあるベンチャー企業にどんどんと人材が移っていく
ことによりその企業が成長し、「将来のグーグル」となる。

大企業になってしまっては魅力的ではない、というのが日本と大きく違う所だ。
日本でも近年優秀層がベンチャーに流れる傾向にあるが、やはり大半の一流大学の
卒業生は大企業志向がかなり強い。まあ文化的な土壌が全然違うのであまり比較しても
しょうがない気もしますが。
友人も、ずっとグーグルにいるつもりは全くなく、数年働いたら大学院に行って、
その後はどこかスタートアップで働きたい、と話していた。

色々と興味深い1日でした。

2010/08/03

米国の組織文化

インターンもいよいよあと二週間少しを残すところまで来てしまった。
時間が経つのが早すぎる。

インターンの内容とは別に、こちらの組織で働いてみて感じたことを
忘れないうちに少しメモっておこう。非営利で研究主体の小規模の組織なので
あまり代表的な例とは言えないかもしれないが、出来るだけ一般化した形で。

1.分業、適材適所

北米の採用文化がそもそも日本のような新卒一括やローテーションを基本とした
総合職採用、という形で無いので当たり前かもしれないが、それぞれの
ポジションの役割がはっきりしていて、それに適した人材がそこにいる。

研究担当は研究者やアカデミアの人間、広報担当は元ジャーナリスト、
オペレーションや会計は元大企業のファイナンス出身、という風に。
組織内の分業がきっちりしていて、「何でも屋さん」みたいな人があまりいない。
それに応じてか、個々人のキャラも適材適所。研究者の人達は冷静でもの静かな
タイプが多く、オペレーションやファンドレージングを行う人達はテキパキ、元気、
という感じ。日本のように色々部署をまわされると組織の全体像が良く見え、
こちらのように専門性がはっきりしているといちいちゼロから教育しなくて
いいし効率的かつ効果的。どちらもそれぞれ良さ・悪さがある。

2.新陳代謝の速さ

組織が発足した当時からいるスタッフ、というのがほとんど皆無。
2~3年でスタッフがごっそり入れ替わる、という。
養老孟司が確か『バカの壁』の中で「昨日の自分と今日の自分は違う」と言っていた。
毎日多くの細胞が死に、多くの細胞が新たに生まれているから、1ヵ月も経てば
全ての細胞が新しい物に変わっている、という訳だ。
組織についても同じことが言える。組織の名前(身体の外見)は一緒でも
中身(細胞)は大きく変わっている。それでもアイデンティティを保てるのは、
同じ機能(スキル・専門性)を持つ細胞(人材)が死んだら(ポジションが空いたら)
同じ機能を持つ細胞が代わりに入る(採用される)から。そして、引き継ぎが
スムーズにいくように、仕事内容はできるだけシステム化されているから
「うちのやり方」みたいなのが保たれる。

この事実は1.と深く関係している。というか、2.を可能にするには1.というシステム
が必要、というべきだ。北米のようにあまり定住せず職を転々とする文化では
抜けたポジションを同等のスキルを持つ人がreplaceし続けるシステムにならざるをえない。
だから自分のスキルが何か、というのを明確にして、それに適した場所に入ることが
求められる。更に溯って高等教育もその1つのステップという位置付けになる。
(「長所は持ち前のやる気と根性です!」じゃダメな世界)

日本のシステムは言ってみるならば最近話題のES細胞のような人を採用して、
その企業独自の文化や必要とされる職種に応じて変化してもらうことを前提としている。
「ポテンシャル採用」、という言葉はまさにぴったりな表現に思える。


3.とにかく前へ


COO(チーフ・オペレーション・オフィサー)の人がブルドーザーのような女性
で、とにかく組織を前進させる。日本でよく「二人三脚で~」というような
表現をするが、うちの組織を見ている限りみんな足並みを揃えて、という
より1人圧倒的なリーダーシップを取る人がいて、ヒモが解けようが
途中で数人転びようがとにかく前進。全員ひきづってでもゴールを目指す、
そんな印象。よく外資系企業は仮説思考でとにかく前へ進む、というような
ことを聞くが、こういうことなのかな、と思った。
日本企業が「じゃあ、1,2,3で右脚から先ね。ヒモはちゃんと解けないようにキツくね」
なんて言ってる間に海外勢にアッという間に追い越されるのも分かる気がする。

4.超フラット

組織全体のシステムを取りまとめる的なポジションについている女性、
なんと22歳でした・・・。態度のでかさと役割的に自分より年上かと
思っていたが、大学卒業したてかよ。。自分より二周りくらい上の世代の
人達を立派に仕切っております。日本じゃまず考えられないですね・・・

そこで「あの生意気な小娘が・・・」とならないのは、まあ文化の違いだから
しょうがないですがやはり気持ちがいい。仕事ができるなら、年齢なんて細かいこと
言わずやらせてやればイイじゃない♪というノリはホント楽。

結論

どれも、よく組織文化の違いで挙げられる一般論ですが、それを身をもって実感。
と同時に、一般論ってさすがに結構正しいことを言っているんだな、と実感。

日本と比較してどちらが優れているか、ということを言いたい訳じゃない。
逆に「本当に一長一短だ」ということを再確認しただけ。
日本が圧倒的に優れていると思う点もあればこっちのほうが明らかにmake senseする、
と思う点もある。ただ、やはりこちらの組織文化は等価交換、定量化、一物一価
という資本主義と親和性の強い概念があらゆる面に色濃く反映されていると思う。

しかし、グローバル化という名で実はかなりアメリカナイゼーションが進んでいる
経済の中では、最早好き嫌いと言う問題ではなく、嫌でも国際ルール(という名の
アメリカンルール)に従わないとゲームで不利になる、という厳しい現実がある。
最近日本で話題の「社内英語公用語論」なんてまさにこちらから進んでそちらの
プレイングフィールドに合わせます、と宣言しているも同然。確かに英語は世界
共通語だから当たり前、と言うのも分かりますが・・・
個人的には英語の出来る人材の株が更に上がるので喜ぶべきなのかもしれないが、
日本人としては「日本語に誇りはないのか!」と少し言いたくなってしまう。
別にナショナリストじゃないですよ。留学すると日本が好きになるんです(笑)

「美しい日本文化・日本語を守りましょう」というのもどうかと思うが
あっけなく他言語をオフィシャルとして採用しちゃうのは、どこか古い建造物
を平気でぶっ壊しちゃってきた日本の歴史と相通ずるものを感じてしまう。
(フランス人なら「シンジラレナーイ」と言うでしょう)

なんかあっちゃこっちゃ話が飛びましたが、要するに卒業後どこで働こうか
(国,機関含めて)、ということが目下の悩み事である僕にとって更に悩みは
増えるばかりなのであります・・・

助言・反論・意見、歓迎。

2010/07/19

熱波

連休の日本は梅雨明け早々猛暑が続いているそうですが、今年の夏も
各地で記録的高温続きで、やはり年々こういうニュースが増えていると
実感します。

6月にはパキスタンのモヘンジョダロ(最古の計画都市ですね)で同国観測史上
最高の摂氏54度を記録したほか、つい最近はロシアでも40度台を
記録、その少し前は北京で5日連続43度と、さすがに異常。
(ちなみに僕が今まで経験した最高気温はカリフォルニアで45度でした)

Legal Planetに熱波関係の記事が最近2つあったのでご紹介。

"Heat Waves? Get use to them"

"Are Heat Waves Related to Climate Change?"


どちらも熱波と気候変動の関係について書いていますが、2個目の指摘で
面白かったのは、保守派の気候変動否定派の人達は寒波が来ると「ほら見ろ」と
ばかりに気候変動論を否定しにかかるが、最近はもっぱら沈黙を保っているそうな。
1つの現象を取って気候変動というトレンドに結び付けるのは愚かな発想だとしても、
共和党の方がメディアを使ったりレトリックを使いこなしている、というのは
今読んでいるGeorge Lakoffのフレーミング理論の主張と同じだな、と思った。

まだ全部読んでませんが、要するに人間はデータや論理的な主張よりも感情や
あるフレーム(思考形態)によって考えるので、その点共和党の方が人間の脳の
仕組みを分かった上でのキャンペーンを展開している、という感じの論旨。
だから普通に考えれば明らかに筋の通った民主党の政策や主張も、世論の
支持を得る段階で共和党に負けてると。現代アメリカ政治の矛盾を理解するには
脳の仕組みを理解しなきゃいけん、と。

George Lakoffはチョムスキーと並んで言語学界の超有名人ですが、
以下の本は邦訳もされてるようです。特に「レトリックと人生」はこの分野
では古典なのかな?

・レトリックと人生
・認知意味論

2010/07/09

電子書籍リーダー

日頃pdf形式の論文や記事を読むことが多いが、いちいちプリントすると保管場所にも
困るし紙の無駄でもある。そこで、ここのところブームの「電子書籍リーダー」とやらに
手を出してみようか迷っている。

電子書籍リーダーに関しては完全に初心者だが、知っている範囲では

・Amazon.comのKindle
・AppleのiPad
・Barnes&NobleのNook

辺りが現在主要なデバイス。

このうちNookとKindleは書籍リーダーに特化しているので電子インクディスプレイ
を採用していて、iPadはその他様々な機能を兼ねているので液晶画面。
KindleとNookは非常によく似ているが、電池の寿命や貸本機能の違いなど微妙に異なるらしい。

以前友達にKindleを見せて貰ったとき、その画面の見やすさに感動してしまったし、
いつもAmazonから本を買うのでアカウントもそのまま使える。という訳で今のところ
Kindleに傾いていますが、もしどれか所有している人がいて、これが良い(あるいはダメ)
というような意見があったら、教えて下さい。

2010/05/31

便利なFirefoxアドオン

今教授のRA(リサーチ・アシスタント)として簡単なお仕事をやらせて
もらっていて、その一環としてアメリカ全州の"Climate Action Plan"
という「気候変動政策のまとめ」みたいな書類を集めています。

各州の環境局のウェブサイトにpdfとして載っていることがほとんど
ですが、チャプターごとに分けてリンクが貼られていることが多く、
いちいち「pdfを開く」→「保存」とやるのは意外と面倒な作業。

そこで活躍するのが"Down Them All!"というFirefoxのアドオン機能。



このアドオンの凄い所は、ダウンロード可能なファイルにリンクが貼られているページ上
で右クリックをして"Down Them All!"を選べば、1つずつリンクに飛ばなくても複数の
ファイルを全て同時にダウンロードしてくれるところ(上の画像参照)。


この間卒業生のためにパーティーを企画した時、想い出写真のスライドショーみたいな物を作った。
その時、個人が持っている写真を集めるためにflickrへ写真をアップしてもらった。
しかし、flickrから一旦僕のパソコン上に写真を全てダウンロードする必要が生じ、
複数のファイルを一気にダウンロードできるソフトがないかとネットで探していた時に
見つけたのが"Down Them All!"だった。これを使ったお陰で、もの凄く面倒な作業が
わずか数分で終わってかなり助かった。

使う場面は限られるかもしれませんが、いざという時は絶大な威力を発揮します。
オススメです。

2010/04/11

インターンシップ論争

最近NYタイムズに出た記事が身近でちょっと話題になっている。

「無給インターンは違法か?」というタイトルで、近年急増している
インターンという名のただ働きの実態をレポートしている。

日本ではようやくインターンシップというものが一般化してきたが、
その多くが「体験型」という感じで交通費はくれるが給料が出るものは
少ない。(一部シンクタンクや外資系金融・コンサルは結構貰えるみたいだが)

北米では長らくインターンシップという制度が正社員になる前の
ステップとして学部生にも院生にも定着していて、カリキュラムの一部になって
いるところも多い。しかも給料がしっかり出るものが今までは多かったのだが、
最近の傾向として無給のものが急激に増えているそうだ。
(Stanfordのキャリアセンターではこの2年で無給の数が3倍以上に増えた)
景気的な要因も大きいのでしょう。


僕も院生1年目と2年目の間の夏の過ごし方としてインターン先を冬から色々探して
きたが、無給のものの多さにびっくりした。もちろん分野によるんだろうと思うが
政府系やNPOなどお金がシビアなとこはほとんどが無給。来週に面接を控えている
有給のポジションがありますが、それは「インターン」という枠ではなく
「短期フルタイム」という枠で応募したもの。

確かに何も知らない学生がポン、といきなり入ってこられたら組織としては
教育もしなきゃダメだし面倒なので給料を払うどころかコストにしかならない、
と考えるのも理解できる。だから、インターンの仕事内容というのはあくまでも
教育目的で学生側も経験と引き換えに無給という条件を飲んでいる。ただ、この
記事を読む限り一部と言わず結構な割合でこの「インターン」という制度を逆手に
とってただ働きさせている組織が多いようだ。
あるケースでは豚インフル防止の為、ということでドアノブの掃除をずっとインターン
にさせてた、なんていうひどいとこもあるみたい。

それは極端なケースとしても、インターンとアルバイトの境界線というのは結構
グレーゾーンであることは確かだ。一応定義としてはインターンは「雇用者に直接的な
利益をもたらさない労働」をするそうなので無給・有給の判断はmutual benefit test
(相互に利益があるかの検証)をする必要がある、ってなことが書いてある。
それもなかなか曖昧にならざるを得ない気はする。


ちなみに同じ寮の知人の知り合いはGoogleでのインターンをゲットし、
月給7000ドル(約70万円)で3ヵ月雇われるそうだ。ビジネススクールのHPなどを
見ていてもインターンの平均月給が6000ドル(60万円くらい)とか書いてあって別世界。。
無給インターンなんて何処の話だ?という感じですね。
ま、彼らのインターンは完全に企業の青田刈りなのでちょっと話が別ですが。


とりあえず来週の面接頑張るべ。

2010/03/12

ポリティカル・コレクトネス

先に書いたインタビューの冒頭で、人によってはNGワードである
disabled peopleという言葉を使ってしまい、disa,..くらいまで言った
時点で「ヤッベー!」と思ったが、そこで言い直すと余計不自然なので
そのまま言った。参加者の人達は全然意識してなかったようなのでセーフ。
(ちなみに、最もニュートラルな言い方はpeople with disabilities。
日本語にするとどちらも「障害者」だが、ニュアンスが異なる)

日本でも差別用語に対して最近はかなり敏感になってきていますが、
人種のるつぼである北米ではマイノリティに対して偏見のない呼称を
使うことに非常に敏感。これをpolitical correctnessと言う言い方を
するが、インテリの多い地域ほど異常なほど気にする人がいる。

特に日本人は先住民の人をついインディアンと呼んでしまうことがあると思うが
これもNGワード。アメリカではNative American、カナダではFirst Nationsが正しい。
ちなみに先住民でも特に北の人達に関してはアラスカではエスキモー、カナダでは
イヌイットが「正しい」(らしい)。

他にも、特にアメリカでは黒人のことをBlack peopleと言うよりはAfrican American
と言った方がニュアンス的には柔らかい。

呼称に限らず、会話の節々で気を付けることは多くある。
下手にある国のステレオタイプを強調しすぎていないか、とかそれを笑いのネタに使う
としても度を過ぎてないか、とか結構気にすることが多いpolitical correctness。
特にパブリックセクターで働く意志のあるような人や左寄りな集団(うちは結構その傾向)
では顕著。

気にしすぎるのも逆に意識しすぎの現れだし、細かく指摘しまくる人は結構ウザイ(笑)
ので、加減が難しいとこですが知ってて絶対損はしない。


これを含めてやはりこちらでは異なる価値観や人種がうまく共存していくため
の知恵とか意識っていうのが日本に比べて遥かに成熟しているなあ、と思う。
だから都市計画でも純粋に物理的な環境だけではなくソーシャルな側面への
力の入れようが凄い。

「違うこと」に対しての寛容さっていうのもかなり日本とは異なる。
違うことが当たり前の世界だから当然と言えば当然ですが。


かなり今更のことだけど今日再認識。

2010/03/09

カナダとアメリカの違い

このテーマは、こちらに来て以来の一貫した興味であり、個人研究。
ことあるごとに色んな人(カナダ人)にアメリカとどう違うと思う?と
聞いてみている。今日は渡加半年の記念日(?)だったので、キリがいいところで
半年の研究成果中間発表(全然大したことないけど)。じゃじゃーん。


答えてくれた人の意見を独断と偏見と覚えてる範囲で意訳:

・アメリカに行くとコマーシャリズムがきつい。どこ行ってもなんか宣伝文句
があって、常に何かを売り付けられてる気分。

・アメリカに行くとカナダより大分宗教の影響が強いことを感じる。

・アメリカ人の方が大分ストレートに物を言う。カナダ人はタテマエがありすぎて、
損することも多いと思う。その点はアメリカを見習いたい。

・例えば高級車に乗ってる人を見ると、カナダ人は「へ、ベンツなんて乗りやがって」
とか「きっとアヤシイ仕事(shady business)でもしてるんだよ」みたいなひねくれた
反応をする人が結構いる。嫉妬もあるのかな。一方アメリカだと純粋に成功者への
尊敬みたいなのがある。自分もああなろう、っていうアメリカンドリームみたいな。
きっとカナダの平等社会、福祉国家的な側面が現れてるんだろうね。

・アメリカ人の愛国心は理想を追い求める思想みたいなとこから生まれてるけど、
カナダ人の愛国心ってホッケーとかメープルシロップとか・・・なんかねえ(汗)

・アメリカ人の方が確かにフレンドリーだけど、なんか表面的な感じがする。
カナダ人はシャイだけど、本当にいい人が多いと思う。


と、こんな感じで多種多様な意見がありました。


人に関して簡潔に言うと、僕の半年の総括は以下:

カナダ人は性格にバラツキが少ない=平均的に良い人が多い。けどどこか一歩引いてる。
アメリカ人はトンデモナイ奴もいるけど、もの凄く親身になってくれるむちゃくちゃ
良い人もいる。その幅が大きい。


なんだかんだアメリカは人口10倍だし、カナダもバンクーバーしか知らないのでなんとも
言えませんがこんな感じです。

格差社会、平等社会ってのは人の性格のスペクトラムにも影響するような気がしてます。



本文には全く関係ありませんが、軽く書いた「半年経った」ってのはよくよく
考えればもうプログラムの1/4終わったってことか、早い・・