日本で都市計画というと工学部の中に入っている物で、
図面とにらめっこして線を引き、建築や土木と密接な関わりが
ある分野だと思われることが多い。
こちら(北米)では学校によってまちまちではあるけども、
Urban and Regional Planningというと、もうちょっと
広範囲のことを扱う(日本のことをあまり知らないけど・・)。
よって、かなり"なんでもあり"なところがあるため、
"planning is everything","planning is nothing"などと
言われることがある。
今日は
PLAN 502 Planning Theory&Historyの初回だった。
Planning(都市計画とは言わず敢えてplanningと言っておく)の
理論と歴史を扱う授業だ。教授は、この分野ではたくさん本も
出していて有名(らしい)Leonie Sandercockというオーストラリア人。
女性の教授で、バークレー、UCLAを経てうちにやって来た。
まずはブレインストームとして、各自planningの定義を
3分間で考え、それをグループのメンバーと話し合って1つの
文にまとめて発表した。これが難しい。みんなウンウンと
唸りながらああでもない、こうでもないと議論した。
こういうディスカッションは楽しい。
僕の定義は:
"Planning" is a process ofreconciling various values
on aesthetics, functions and sustainability of space,
to accomplish social and environmental justice.
(Planningとは、社会的・環境的善を達成する為に、空間に関する
異なる価値観(特に美,機能,持続可能性)を調整する過程のことである。)
グループのみんなと議論して統合した結果:
"Planning" is a process which attempts to reconcile multiple
ways of being, through participation, to encourage social,
environmental and cultural justice.
(Planningとは、社会的・環境的・文化的善を促進する為に
参加を通じて様々な価値観を調整しようとする過程のことである。)
となった。(日本語訳するほうが難しい!)
人によって全然定義が違ったり、使う言葉によって微妙に違う
ニュアンスが含まれていたり、興味深かった。
特にうちは中国人、カナダ人、インド人の4人で、年齢もバックグラウンド
もバラバラだったので意見が食い違って面白かった。
ちなみに、この授業の前半はBanking styleの授業、
30分の休憩を挟んで後半はCoffee shop styleの授業にします、
と教授が言っていた。
どういうことかというと、Banking style=いわゆるレクチャー
Coffee shop style=議論、なのだそうだ。
Banking styleというのは初めて聞いたが、授業で知識を頭に入れて
テストの時に引き出す、という構図が口座を介した銀行での取引の
ようだからそう言うらしい。へー。
Coffee shop styleはそのまんま東。
日本の授業はほとんどBanking styleですね。
受験が終わってしばらく経てば人によっては残高ゼロ?!