2010/12/13

1年半ぶりの帰国

明後日から1月3日まで1年半ぶりに日本に帰国します。
帰国の理由は10月のボストンから始めた就職活動にけりをつけることと、
地球の裏側からはるばる日本に遊びに来てくれる彼女に会うこと、そして去年カナダで
年越しをしてみて正月はやっぱり日本で過ごすに限ると思ったから。
お餅とお雑煮と数の子が食べたい。

考えてみれば日本を1年半も離れたのは初めてだ。小学生の頃カリフォルニア
にいた時も毎年夏には日本に帰っていたし、ポートランドに交換留学していた
時も1年以内だった。1年半なんてあっという間だったけど(首相は麻生→鳩山→菅と2回も変わってますが。)
日本を出発した時の事を考えると大分前に感じるので時間の感じ方って不思議なものだ。


先週課題を終わらせてからはいたってのんびりと暮らしてます。
3日間泊まりでウィスラーに滑りに行き、その他の日は週に2-3日は夕方大学のプール
に行って1kmくらい泳ぎ、昼間はコーヒー屋で久しぶりの趣味の読書に耽っている。
同じ大学の日本人の友達に借りた日本語の本2冊(『白夜行』東野圭吾と『私という運命について』白石一文)
を3日くらいで読破した。特に初東野圭吾だった『白夜行』は噂通り面白かった。
900ページ近くある長編小説だが、あっという間に読めてしまう。
授業で出される論文等もこれくらい面白くてこれくらいのペースで読めればいいのに、と思ったり・・・

残りの冬休みは『Natural Capitalism』Paul Hawken著を読みつつ
小説敬遠気味だった今までの読書スタイルを見直し日本で何冊か小説を買おうと思う。
小説ど素人なのでオススメあれば是非教えて下さい。

さあ、日本に帰ったらまず何を食べようか。

エア・ジョーダン

ウィスラーには度胸試しの名物ジャンプがいくつかある。
山頂リフト乗り場からよく見える数段の崖だ。
それぞれに色んな名前が付けられているが、中でもデカイのが
一番上部にあるAir Jordan(12~3m)。一昨日も早速飛んでる人がいた。

Youtubeに過去のAir Jordanジャンプがあったので紹介。


2010/12/12

循環型社会

今学期取った授業の1つがSustainability Governanceに関するものだった。
持続可能な社会の実現にあたってガバナンスの形態がどのように変化しなければ
ならないか、ということを考える授業だ。授業で扱った題材全てに共通する考え方が
Integrated Resource Management(IRM)というもの。IRMは日本語では『統合的資源管理』
とか言うらしい。教えるのはBC州のMinistry of Sustainable Resource Management
の元Deputy Minister(次官)だったJon O'Riordan教授。

現在の経済モデルは、経済というシステムに「資源というInput」を投入し、それが加工、消費
されて「廃棄物というOutput」として出てくる、という直線的な考え方に基づいている。
それに対してIRMは『本来自然界には廃棄物というものは存在しない』という生態学の
原則に基づいた資源管理の考え方だ。日本でよく言う『循環型社会』の基本原則と言ってよいと思う。

この授業の最後の課題が、実在するインフラ設備や資源利用法をIRMに基づいた
ものに変更するならどういったものが考えられるかコンサルタントになったつもりで議会に
対して仮想の提案書(Policy Recommendation)を書く、というケーススタディだった。

うちのチーム(4人)は現在実際に検討されているバンクーバー広域地域の廃水処理施設
のアップグレード・建て替えに関して書くことにした。今年の5月にカナダ連邦政府環境省
の定めた新環境規制により、国内全ての廃水処理施設に対してSecondary Treatment(二次処理)
が義務付けられた。これを受けて、バンクーバー広域政府は既存の古い廃水処理施設を
取り壊し、新しい施設を建てることを検討している。僕らのチームは、新施設の1つの方向性
として、IRMに基づいた全く新しいシステムにすることを提案した。

例えば、今まではそのまま処理して海に流していた廃水を家庭や産業・工業用の非飲用水
(冷却水、感慨水、トイレを流す水等)として再利用したり、下水が持っている熱を
ヒートポンプを使って回収して暖房に使う事が可能だ。また、廃水処理だけではなく
有機廃棄物(コンポストや庭の草木)の回収も同じ施設で行なうことにより
バイオガスを生成しそれを使って電力を作ったり、車を走らせることができる。
このように、現在『廃棄物』として扱われている物全てを資源に変える複合施設を
作り、インフラもそれに合うような物に作り変えるのはどうか、という提案だ。
(プレゼン用に作った図が以下:1が既存のシステム、2がIRMに基づいたシステム)



こういう取り組みはスウェーデンやドイツで既に多くの実例がある(Stockholm,Kristianstadなど)。
実際、技術的にこういう施設・インフラを作ることは決して難しいことではないらしい。
問題はこの授業の主題でもあるガバナンスをどうするか、ということだ。
現在の行政システムは上水の管理と下水の管理が別々だったり、固体廃棄物と液体廃棄物の
処理が別々だったりとかなり縦割り行政になっている。これをIRMのような統合的なものに
するためには現在の縦の繋がりから横の繋がりへ、大規模な組織改革が必要になる。
それに関してももちろん提案書の中に具体的にどういう連携が必要になるのかを盛り込んだ。

長く行政に関ってきた教授によれば、このガバナンスの部分を変えるだけで10~20年
という単位の時間がかかるだろう、という事だった。こういう自治体レベルのインフラ
に限らず、世界レベルでも持続可能な社会の実現を阻むのはハードの部分ではなく
必ずソフトの部分なんだ、とつい先日までメキシコで行なわれていたCOP16の報道を
見ても思った。

IRMの考え方自体はとても単純で当然のことをしているだけ、といえばそれだけ
の話なのだが、あらゆる資源管理をIRMというレンズで見ると見方が変わってくる。

昨日まで一緒にウィスラーに行っていたクラスメートの友人(女性)も、ホテルで夜
話していた時に「ちょっと汚くて、しかもnerdy(勉強オタクっぽい)な話なんだけど、
あの授業を取って以降、トイレに行く度に『あー、熱が無駄になった』って
思っちゃうんだよね!」と言っていた(笑)

2010/12/06

終わった

残っていた最後のペーパーを終わらせて教授に送り、無事今学期終了。
といっても実は明日もう1つだけ授業があるが、クラスメートが市の職員の人達に
プレゼンするのを聞いて一緒にディスカッションするだけなので楽チンだし楽しみ。
とりあえず課題がなくなっただけでハッピーだ。

それにしてもまたもや時間が経つのが恐ろしく速かった。今学期は論文を進める為に
授業数を通常の4コマより1つ減らして3コマしか取らなかったのだが、十分忙しくて
結局ほとんど手付かず。来学期は1コマしか取らない予定なので今度こそ論文に本腰を
入れれるはずだ。

大学院に入ってからテストというものがない代わりにペーパーはしょっちゅう書く。
テストよりタイムプレッシャーがないし、覚える作業がないのはいいが、「書く」という
行為はかなりエネルギーを使う上に構想を練ったり、推敲してる時間がえらく長い。
しかもどこまでやっても改善の余地がいくらでも出てくるので終わり無き旅に
出たような気分になり、それが結構精神的に辛い。
という訳で僕はテスト勉強の方がよっぽど楽だと思う。
今日提出したペーパーもトピックのscoping,framingにやたらと時間をかけて
しまってああでもないこうでもない、と何度も書き直したのでかかった時間と
実際に書いた量を比較するとちょっとげんなりする。幸い1つ目のペーパーで
かなりいい成績を貰えたので、今回は多少劣っても・・・という悪魔の囁きに
導かれてエーイっと「送信ボタン」を押した。

まあ、とにもかくにもタームが終わったときの爽快感って大好き。
今後は読みたかった本(英語も日本語も)を気兼ねなく読み、スキーに行きまくろう。

とりあえず水曜日~金曜日と泊りがけでウィスラー、土曜日は骨休みで再び
日曜日も滑りに行く予定。15日に日本に帰省することになったので、それまでに
出来るだけ滑りに行きたい。

PS 最近欲しい物:GoProのスキー用HDヘルメットカメラ($299)

これで撮影した映像がこちら
(ちなみに2つ目の動画の撮影地はオレゴンのMt.Hood)


2010/11/27

言葉について

英語圏にかれこれ計7年くらい住んだが、英語という言語は
キリがないくらい単語やイディオムやスラングが多い、といつも思う。
日本の若者言葉も訳が分からない言葉がたくさんあるが、英語の
スラングはその比じゃない気がする。

昨日のスキーでも友人が"I yardsaled"と言っていたので何だそれ
と思って聞いてみたら・・・

Yardsale

【意味1】不要品を自宅の前の庭先で売るガレージセールのようなもの。
北米ではよく行なわれる習慣。


というのが辞書的な解説になるが、もう1つが

【意味2】スキー・スノボでスキー、ストック、帽子、ゴーグル
など身に着けている物全てが外れる大転倒。
(要するにぶっ飛んだってこと)



同じ意味でwipe outという言い回しはよく使うがyardsaleは初めて聞いた。
しかも他の英語の表現の多くのように、"I yardsaled"といった名詞を動詞化
した使い方ができる。日本語でも「ググる」というような言い回しをするけど、
英語ではもっともっと頻繁にこういう使い方をする。というか極端に言えば造語で
良ければ割となんでも名詞を動詞化できちゃう。特に最近のネット関連の用語で顕著。
(I Googled, Wikipediaed, Facebooked, Blogged, etc.)

Yardsaleの他にも"shred the nar"という最早解説不能のサーフィン、スキー、
スノボー限定用語も教えて貰ったが、こちらは日本語にすると「滑り倒す」
という感覚が一番近いか。とりあえず普段は絶対使わない言葉。

Yardsaleは本来の意味であるヤードセールの比喩的表現だが、想像すると笑える。
「商品陳列してるように見えるからそう言うの?」と友人に聞いたところ、
「全くそんなこと意識せず使ってたけど多分そういうことだろね」と言っていた。
母国語だと良くあることだ。

日本語もよくよく考えてみれば

「ありがとう」→ 「有り難う」→ "It's impossible" ,"That can't be possible"
「どういたしまして」→「どういたしまして?」→ "What happened?","What do you mean?"
「さようなら」→ 「左様なら」→ "If it is so" (意訳だと"OK, then"かな)

となり、「さようなら」はまだ良いとして他は英語に直訳すると結構違和感。
この解説をすると、「本当に日本人はpoliteだね」と言われる。
もちろん日本人はそんなこと一切考えずに使ってる。

言語って面白い。

2010/11/26

初滑り

今日は学科の友達3人とウィスラーに行って来た。今シーズン初滑り。
11月に滑りに行けたのは何年ぶりか。去年は異常気象で11月に
ウィスラーは5mの降雪量があったけど、1年目の期末時期とモロ被りだったので
忙しくて家で指をくわえて見てるしかなく、悔しい思いをした。

今年の積雪量はまあ例年並み(110cmくらい)という感じだ。
(北海道のスキー場はかなり雪不足みたいなので110cmあれば良い方だけど)
まだシーズンはじめなので山の上部のリフトは動いてなくて、下の方もまだ岩やら
草やらが露出してる所が結構あった。ただ、昨夜20cmの新雪が降っていたので、
コンディションの良いバーンでは軒並みトップシーズンかと思うような
パウダーが味わえて大満足。今週末はアメリカのサンクス・ギビング(感謝祭)
なので明日と明後日はアメリカ人が大挙して押し寄せるでしょう。

今年から学生限定激安のシーズンパスの年齢制限が26歳から29歳まで上げられた。
ただ、その代わりに$100くらい値段が上がった(それでも$500)。
そのお陰で比較的年齢層の高いうちのプログラムの友達も買えるようになったので
ウィスラー仲間が増えたのは良かった。
友達の中にはバックカントリーにのめり込んでる人達も多いけど、さすがに
ウィスラーの学生パスの値段はお得なので、今年は買う人が多かった。

来学期は授業が週に1コマしかないので週に5日は論文と授業、2日はスキー、という
山とパソコンの往復生活になりそうだ。

それにしても初滑りの日はひたすら疲れる。もう太ももが筋肉痛気味。
まだ9時だけど風呂入って寝る気満々です。

2010/11/23

寒さの話題



ここ数日のバンクーバーは季節はずれの異常な寒さの話題で持ちきり状態。
誰に会っても大体一言目は寒さの話題。

今朝の最低気温はマイナス9.5度、最高気温はマイナス3.5度で、11月23日としては
記録を取り始めて以来最も低い最高気温(なんかややこしいですが・・・)を記録した
らしい。1月の札幌の結構寒めの日くらいか。
おまけに昨夜は強風が吹き荒れていたので、体感気温(wind chill)はマイナス17度
だったとか。

オンタリオ、アルバータ辺り出身の友達は、「寒さを逃れてバンクーバーに来たはずなのに
地元と大して変わらんやんけ」とブツクサ言っている人が多かった。
まあでもさすがにカナダの他の地域に比べればマイナス10度でもまだ暖かい方だと
思いますが・・・
(イエローナイフで働いたことのある知人は毎冬何度かマイナス50度近い気温を経験したとか)

寒さ耐性っていうのは結構慣れの要素があるのは確かだと思いますが、それは人間に
限らず動物もそうみたいで、極寒のオタワから連れてきた犬がバンクーバーに来て
1年経ったらヘタレになった、という友達談。

まあでもいくら慣れようが寒いもんは寒いです。自転車乗ると耳がちぎれそう。
雨が降らないのは嬉しいけど。

2010/11/21

冠雪した山々

今日も買い物ついでにカメラを持って出かけた。
雪を被った山々が、粉砂糖を振ったガトーショコラみたいで綺麗。






凛とした空気

雪雲が去って、北極からの冷たい空気がどんどんと流れ込んできた。
空気が澄んで綺麗だけど、手足の先からジンジンと冷える。冬らしい冬日だ。

一昨年は寒くて大雪、今年もその予報。よりによってオリンピックイヤーだけ
歴史に残る暖冬だったという、この不運さがなんかちょっとカナダっぽいというか・・・




2010/11/20

一夜明けて

もう溶け始めてきた。雪の峠は過ぎたけど、寒さのピークは明後日みたい。
マイナス8度まで下がる予報。今の時期の札幌より寒いじゃんかー。




積もってしまった






友達とバーで3時間くらい語って、外に出てみたら真っ白!10cm近く積もった。
今夜降る、とは言っていたけどこんなに予報が当たるなんて。いつも当たらないくせに。

お陰で本場札幌で3年間鍛えた冬道自転車走行術を使うことになってしまった。
まさか11月中旬のバンクーバーでこの技を使うとは思わなかったぞよ。

1.ブレーキをかけない (よって下り坂は絶対NG)
2.ハンドルを切らない (目的地への直線距離を考えてハンドルの向きをセット)
3.滑った、という感覚を察した瞬間、すぐさまペダルから足を離し着地、
タイヤとともに足を滑らせる(※友人の指摘により訂正)

以上三箇条を守っておけば、転ばないで走行可能。
雪が深すぎたら潔く諦めましょう!

2010/11/18

バンクーバーにも初雪

今季一番の寒気が南下してきた影響で、今日昼くらいからガクッと気温が下がった。
郊外のBurnabyでは積雪があったよう。バンクーバーも僕が住んでいる場所では
ついさきほどから雨が雪に変わりました。明日の夕方から夜にかけて
一層寒くなるようなので積もるかもしれない。
月曜辺りが寒さのピークのようで、最高気温は0度、最低はマイナス6度まで下がる予報。

今年は寒冬、という予報が早速当たってます。

オレゴン・ポートランドの最近の取り組み

第二の故郷、アメリカのポートランドのことはついつい気になって
たまに色々なウェブサイトをチェックしているが、最近環境面でアツいのが
以下の二点のニュース。

・Herman Dalyと並んでエコロジカル経済学の世界的権威であるRobert Costanzaが
今年の9月からポートランド州立大(PSU)のInstitute of Sustainabilityのディレクターに
就任した。PSUは一昨年くらいに財団から2500万ドル(約20億円)の寄付金を貰った
のをきっかけに元々力を入れていたサステイナビリティ関連のプロジェクトを大幅に
拡張してきた。Costanzaの引き抜きもこのお金があったから出来たに違いない。

・ポートランド市、Oregon University Systemなどが共同で立ち上げた
The Oregon Sustainability Centerという建築プロジェクト。
官民共同プロジェクトで、サステイナビリティ関連の研究・教育・ビジネスなどの
中心地として機能することが期待されている。水は全て再利用、エネルギーはオンサイト
で自給、二酸化炭素排出量はゼロ、という完全クローズドシステムになる予定だそうだ。




アメリカで環境系の勉強するならポートランドはイチオシ。
今後ますます注目が集まる街じゃないかと思う。

2010/11/09

プレゼン

毎週モデルに介入して変更を加えていくアーバンデザインのクラス。
今週はうちのチームがデザインを担当する番だったが、発表の二日前まで
チームメンバーの都合がなかなか合わなくて、昨日と今日は一日中スタジオに
篭ってモデル作りに励んだ。

毎週違うチームが発表をするが、週を追うごとに明らかにハードルが
どんどんと上がっていっている。パワーポイントのプレゼンは必須ではないけど
毎回みんな綺麗なものを仕上げてくるので、次のチームはそれより更に良いものを
作らなければ、というプレッシャーがかかる。

見かけは二の次、と言えどパワーポイントの見易さとかっこよさは結構大事だ。
最近はInDesign, Illustratorといい、グラフィック系で遊ぶのにはまってるので
積極的にプレゼン作成を担当させてもらって色々試している。
この際だからOffice2010の新しい機能を駆使してプレゼン作りの練習をしまくろう。


2010/11/03

テクノロジーを最大限活用する

ITをうまく使うと物事が本当に便利になることがある。
特に資料の一元化、電子書類の整理法、といった分野でそれを感じる。

特に以下の2つのフリーソフト

(1) Dropbox (架空のUSBメモリのようなもの)
(2) Mendeley (参考文献管理ソフト)

が秀逸だと思う。

両方に共通するのは、ネット上のスペースと自分のパソコンのファイルが
常にsyncするようになっていること。僕はデスクトップとラップトップを
併用しているので、ネット経由で両パソコンのデータが常に統一化されるのは非常に便利。
ラップトップで編集、保存したファイルを今度はデスクトップで編集したい、という
時に今までのようにいちいちUSBメモリを使って移さなくて済む。
Google docsなどのクラウドのサービスと結局同じことではあるけども、
WordやExcelにエクスポートしなくてもそのままWord file, Excel fileとして
フォーマットの互換性などを一切気にせずやり取りできるのがいい。

特に論文を書いている今(最近授業が忙しくて進んでない、ヤバイ)、この
2つのソフトを使いまくっている。例えば、論文用のファイルは全てDropboxの
"論文フォルダ"に放り込んでおく。また、Mendeleyにも必要な論文を全て入れておく。
そうすれば、デスクトップで論文を書くときも、カフェでラップトップを使って
論文を書くときも、全てDropbox内のファイルを編集、保存し、Mendeley内に入れておいた
論文から参考文献を引用できる。

授業のリーディングにも使える。うちの学科は教科書を使う場面が少ない。
その代わり、授業の読み物はpdf形式で教授から直接メールされることが多い。
これら添付ファイルをデスクトップかラップトップで一度ダウンロードし、
そのままDropboxの"Classフォルダ"に放り込んでおく。そうすればもう片方の
パソコンで読むときも再度添付ファイルをダウンロードすることなく、Dropboxの
フォルダからpdfを開けば良い。

この「ネットワーク経由でsyncさせる」というアイディアは複数台のパソコンを
所有している人や、異なるパソコン環境で同じファイルの編集作業をする人にとって、
どこで保存したファイルが最新の物かということを一切考えずに済む、
という点で革命的に楽。まさに情報の一元化だ。

最近引越しをして、住所変更の手続きとかがえらく面倒だった。
全ての情報がメールアドレス、という"住所"に一元化されていたら物理的な
移動がほとんど関係なくなるのに、と思った。実際、請求書の多くは電子化
されているので問題ないが、無料購読している都市計画関係の学会雑誌などは
未だに前の住所に行ってしまっているみたいで、最近まったく読めてない。。

2010/10/31

今年の冬は

エルニーニョの去年から一転してラニーニャ。
ということは平均よりも降水量が多く、気温が低い。

先日既にバンクーバーの裏山、Grouse Mountainが初冠雪を記録し、
ウィスラーも既に40cmの積雪があるそうだ。

今年もウィスラーのシーズンパスを買い、2月には去年から恒例となった
Revelstoke行きも計画している(しかも今回は日本からの友達も参加予定)。

今年もいい冬になりそうです。

ボストンキャリアフォーラム

覚えているうちに少しだけ感想を・・・

まず、ボストンキャリアフォーラムとはDISCO社が主催する
留学生向け就職フェアの1つ。年に数回ニューヨーク、ロス、ロンドン、東京
などで開催しているが、なぜかボストンがその中でもダントツで規模がでかい。
日本の就職活動の時期に合わせて帰国するのが難しい留学生と、海外にいる
外国語が堪能な(もちろんそれだけじゃないですが)学生を採用したい企業の
両者をマッチングする場だ。交換留学中の人、北米以外の欧州・アジア組、そして
わざわざ日本からやってくる人までいる。

以前学部時代に留学した時から周りの知り合いが数多くボストンに行っていたので
噂では色々な話を聞いていたが、自分で行くのは今回がはじめてだった。

まず、この時期にはボストンの街がリクルートスーツの学生で埋め尽くされる、という噂。

ホントです。


バンクーバーで飛行機に搭乗した時点でそれらしき怪しいアジア人を発見。
案の定彼は僕と同じモントリオール経由でボストンまで一緒でした。
モントリオール発ボストン行きの20数人乗りの飛行機はそのうちなんと6人くらい日本人。
そしてボストン空港ではそこらじゅうから日本語の会話が聞こえる。
地下鉄に乗っても日本人だらけ。ホステルに着くと宿泊客の80%くらい日本人。
しかも食堂では鬼の形相で履歴書書く人や、志望動機をブツブツ口ずさむ人で溢れていた。
そして極めつけは宿泊した5人部屋では4人が日本人(笑)
どんどん日本人比率が上がっていったので生物濃縮みたいで笑えた。

3日間かけて行なわれたキャリアフォーラムは、実質最初の2日間が勝負。
3日目はもう企業が店じまいをしているらしい(僕は3日目会場に行きすらしなかった)。

バンクーバーとボストンは時差3時間。この微妙な差にやられ、前日の夜はほとんど
眠れず、2時間睡眠くらいでフォーラム初日に突入。
朝9時半のセミナーから始まり、5社合計8回の面接を行なった。
結局2日間で10回面接したことになる。
初日の最後の面接なんかは喋りすぎて喉がカラカラだった。
しかし、この間髪入れず面接をするのはいいことだ。どんどんと面接慣れしてくるし、
合否がほとんど数時間以内で知らされるのでドキドキ待ってる不安な時間もほとんどない。
Speed dating(大規模なお見合い)みたいなもんだと誰かが言ってたけどまさにそんな感じ。

日系の企業はボストンで2次か3次面接まで行ない、最終役員面接は日本で、
ということが多い。しかし外資系の投資銀行なんかは立て続けに5回とか面接して、
それに通過すればその晩ディナーに呼ばれ、更にそこで気に入られれば採用、なんていう
スピーディーな採用活動を行なっている。

率直な感想としては、留学している人は是非是非行くべき!と思った。
日本で就職活動をするよりもよっぽど短期集中で多くの企業と会えるし
場合によっては2日以内で内定まで貰える。事前応募の書類審査でハネられて
しまっても当日ブースに直接履歴書を持っていって会って貰う敗者復活戦も可能。
超短期決戦で、しかも企業側も慣れない外国でバタバタしてるので割と色んなことが
フレキシブルになり、日本の変な形式的部分が削ぎ落とされている感じがして
僕は非常に楽な気持ちで挑めた。会場にいるとボストンというより東京にいる
錯覚に陥るけど、やはりみんな留学生とあって日本にいる日本人よりオープンな
人が多かった。ホステルでも会場でも友達がたくさん出来て楽しかった。

なんかまとまりがない文章でしたが、要するに行くか行かないか迷っている
人がいたら行くべき!です。

2010/10/28

InDesignとIllustratorで遊ぶ

学生団体の企画・幹事の仕事も慣れてきて、最近は自分の
遊びも兼ねてポスターなんか作ったりしてみている。
最近AdobeのCreative Suites (CS)シリーズをアカデミックパッケージで
格安で買ったので、そのいい練習になる。

最近作った2作品。完全に自己満足なんだけど楽しい(笑)
クリエイティブな仕事っていいよなあ。


2010/10/26

ボストン

週末強行軍でボストンに行ってきました。
主な目的は就職活動でしたが、予備日も設けて大学巡り中心に少し観光もしました。
就職活動は、個人的に納得のいく結果が出た。ただ、大きい決断なのでまだ少し
考える時間を取ろうと思う。

以下MITとハーバードの写真。やはり両校は最高学府なだけあって施設、教授陣、講演、
あらゆるリソースの量・質が半端じゃない。
特にハーバードはいつか自分も学んでみたい、と思った。








オバマも卒業したハーバード・ロースクール(HLS)
1つの学部でこんだけ立派な建物ってどんだけぇ・・・


ハーバードデザインスクール(GSD)
都市計画専攻としては見に行かなくては、と思っていた。
この建築はやはり秀逸。見かけよりその機能性。



ケネディ行政大学院(KSG)ここのホールはよく有名な人が講演に来る。
施設が立派すぎて圧倒される。どんだけ金あるんだ、この大学は。

2010/10/18

アルティメット

Ultimate Frisbeeってご存知でしょうか?

昨日初めてやりました。

こっちでは割とポピュラーで、競技人口もおそらくそれなりにいる
スポーツ。名前の通りフリズビーを使ったスポーツです。何がultimateなのか
知りませんが、やってみて「ultimateに疲れる」ってことなんじゃないかって思いました(笑)



とにかくやたらと走る。バスケとサッカーとアメフトを足して3で割ったような
もの。初心者として一番困るのがとにもかくにもフリズビー投げるのが下手なこと。

手首を内側から外側に返す普通の投げ方はまあまだ良いとして(コントロールは
とりあえず置いておいて・・・)flickと言われる逆モーション(手首を外側から内側に
返す)の投げ方が難しい。出来る人は普通にできるんですが、初心者はまず間違いなく
コントロール不可能。っていうか投げること自体ままなりません。

交代しながらやったのに1時間走りっぱなし、体ねじりまくり(空中で不規則に変化
するフリズビーを追うため)、芝で滑って転びまくり(だからみんなスパイク履いてるのね・・・)
で今日は朝から鞭打ちと筋肉痛です。
ま、アルティメットに行く前にバレーボールの試合を二試合やってたのも
あるんですが。久しぶりにアクティブな日曜日でした。

木曜から行くボストンの準備も大詰めを迎えてきました。

変わるアメリカ都市

車中心社会から人中心社会へ、少しずつですがアメリカも変わってきています。


ニューヨーク


LA


DC

2010/10/12

Cities on Speed

先週金曜日、バンクーバー国際映画祭(VIFF)のドキュメンタリー
シリーズ、"Cities on Speed (邦題:爆走都市)"を学科の友人数名と見てきた。

激変する世界の都市を取り上げる四作もの(カイロ、上海、ボゴタ、ムンバイ)の
うちコロンビアの首都ボゴタとインドのムンバイの二作を見てきた。

この中で特にボゴタの話がかなり面白かったうえ、Youtubeで全部見れちゃう
ようなのでご紹介。NHKも少し製作に噛んでいるらしい。



コロンビアと言えば特に80年代~90年代、世界一危険な国と言われた。
ドラッグ取引、ギャング活動などが常態化し首都ボゴタも「世界最悪の都市」
という不名誉な称号を得ていた。そんなボゴタを変えた2人の政治家、
アンタナス・モクスとエンリケ・ペニャロサのお話だ。

人々の意識を変えることによって街を変えた「ソフト」のモクス、そして都市の
インフラを「車のための街」から「人のための街」に変えた「ハード」のペニャロサ。
哲学、キャラ、市政方針などある意味正反対とも言える2人だが、両者とも
それまでのコロンビアの腐敗政治を一掃し、住み良い安全なボゴタを取り戻すために
尽力した。2人に共通することと言えば「誠実さ」と言えるかもしれない。

特にもともと哲学者でありエキセントリックな性格のモクスは
「人々のモラルを変えることによって街は変わる」という独自の発想を元に様々な
仰天政策を次々に実施していく。例えば、前政権下で雇われていた警察官をまず全員解雇。
その代わりにmime(パントマイム)として働くことを望む者だけを再雇用した。
彼ら新しい警察官はパントマイムの格好に扮して街中に立ち、交通整理を行なった。
更に、市民にホワイトカード、レッドカードを配り、マナー違反を行なった
車や人に対しては市民同士がレッドカードを出し合い、逆に良いマナーの人には
ホワイトカードで褒め合う習慣を定着させた。
南米といえどあまりに大胆かつふざけた発想なので最初は懐疑的だった周りの
人達も徐々にその効果を目の当たりにするにつれモクスのやり方に共感していく・・・
とにかくカリスマ的な人だ。

ちなみにモクスは国立大学学長時代に学園紛争を鎮圧するために学生に向かって
ムーニング(お尻を見せることによって抗議の意味を表す)をしたことによって学長の座を辞するはめになった。
しかし皮肉なことにこのスキャンダルをきっかけにユーモアで平和的な物事の解決を
信じる彼の誠実なキャラがボゴタ市民に知られ、一気に市長候補に躍り出ることになった、
というこれまたとんでもない経歴の持ち主だ。


最近コロンビア(というかボゴタ)は都市計画の分野でも先進的なことを
してることで有名だが、背景にはこんな面白い歴史があることを全く知らなかった。
世界にはまだまだ知らないことがたくさんあるし、面白い歴史がたくさんある。

ちょっと話はずれるが、僕がいつも成田空港に着いてまず最初に感じるのが
日本の警察官や警備員、その他スタッフのぶっきらぼうな表情と無愛想さだ。
日本ももっとユーモアが必要だな、と思った。警察官みんなピエロの格好してる、
とかでもいいんじゃないの(笑)

ロングボート

先週末、大学院の学科の友達を募ってボートレースに出てきた。
僕は一応ソーシャルコーディネーターなので、学科内の親睦を深める系の
イベントは一手に引き受けてる。今回のも一応その一環としてチームを作った。

ボート、と言ってもボート部が乗ってるような転覆必至の細いアレではなく、
ロングボート、ドランゴンボートと呼ばれるようなカヌー型のボートだ。
1チーム10人乗りで競う。

うちのチームは院生・男女混合の部という括りで出た。
どうせ大して勝てないだろう、と思っていたらなんと準優勝しました(笑)



30チームちょっと出てたので結構いい成績!
うちの部の優勝チームは学部生の男女混合チームなど他の部の優勝者と
更に最終決戦をしたみたいです。正直うちのチームにそんな体力は残っていなかった
と思う(笑)

うちは特にマッチョな人もいなかったけど、勝因はやはりみんなの
漕ぐタイミングが良かったのと、なんといっても最後尾で舵取りをしている
人(写真一番左)が元カヌーインストラクターだったから(笑)
このポジションがなんといっても大事で、この人がちゃんと舵を取ってくれないと
船が蛇行する。今回のレースは結構凝っていて、一度上陸してダッシュでバトンを
取る他、海上に浮かぶブイをいくつか回って帰ってこなければならなかった。
結構テクニックを要するカーブの部分でうちのチームの彼はここしかない、という
絶妙な舵取りをしてくれたお陰でほとんど無駄なく漕げたのだ。

それにしても2kmのコースを全力で漕ぎ続けるのでこれはかなり疲れる競技です。。
最後の直線ストレートは毎回死にそうでした・・・

未だに手に血豆の痕が・・・

2010/10/07

住みやすい都市ランキング

以前Monocleのランキングを載せましたが、今度は毎年バンクーバーが1位を
取っている英系雑誌The Economistのランキング。
今年もバンクーバーは1位を保持したようです。
このランキングってのは、今挙げた2つでもこんなに違うんだから
やはり何をもって住みやすいと言うのかってところに大きく依存するんだと思う。
概ね北欧とかカナダは高評価ですが。

バンクーバーは実際住んでみると「本当に一位なの?」と思うことも多いですが
なんだかんだ言って住んでいて困ることは非常に少ないとは思います。
雨多すぎってのはしょうがないとして、活気に欠ける、というのが最も足りないとこ
だと個人的には思う。

以下トップ10

Top 10 cities

1. Vancouver, CANADA -- 98.0
2. Vienna, AUSTRIA -- 97.9
3. Melbourne, AUSTRALIA -- 97.5
4. Toronto, CANADA -- 97.2
5. Calgary, CANADA -- 96.6
6. Helsinki, FINLAND -- 96.2
7. Sydney, AUSTRALIA -- 96.1
8. Perth, AUSTRALIA -- 95.9
8. Adelaide, AUSTRALIA -- 95.9
10. Auckland, NEW ZELAND -- 95.7


コモンウェルスの国は住みやすいと言いたいのか?と思ってしまう程
カナダとオーストラリア一色です。

以下は地域別今年の二大イベント、冬季五輪(バンクーバー)とワールドカップ(ヨハネスブルグ)の開催都市比較



2010/10/06

ノーベル化学賞

ノーベル化学賞に北大の鈴木章教授が選ばれた。
北大としては記念すべき初のノーベル賞受賞者輩出で、個人的にとても嬉しかった。

鈴木先生は「スズキ・カップリングと呼ばれる有機化合物の合成法を
考案した凄い人」ということで僕の代の入学式で特別講演をしてくださった。
(入学式でいきなり有機化学の話をされたので半分くらいの人は寝てたけど・・・)

工学部の連中から「毎年ノーベル賞発表の時期になるとソワソワしてるらしい」
という噂を耳にしていたが、まさか本当に受賞するとは!

もうちょっと真面目にお話を聞いとけば良かったです。

2010/10/04

うなり?

うなり、と言うには激しすぎると思うんですけど。
UBCこんな研究もしてるのか。

テニス選手のうなり声、相手の反応や判断力に影響も=研究

[バンクーバー 1日 ロイター] 
テニスの選手がボールを打つ時に出すうなり声が、相手選手の反応や判断力に影響を
与えることが、新たな研究で分かった。

カナダのブリティッシュ・コロンビア大学と米国のハワイ大学の共同研究チームは、
大きなうなり声を発するテニス選手とそうでない選手のビデオを学生に見せ、
打ったボールの方向などを判断してもらうテストを実施。それによると、うなり声が
発せられると、学生は反応が遅くなったほか、ボールの方向についても判断を誤る
確率が高くなったという。

研究を担当したハワイ大学のスコット・シネット氏は、「プロ選手の中には、ボールが
ラケットに当たるときの音で、ボールの回転と速さを判断しようとする人もいる」と述べ、
うなり声はその音をかき消してしまうほか、単純に注意を散漫させる原因にもなり得ると
指摘。うなり声で知られるラファエル・ナダル、マリア・シャラポワの両選手などは、
「不当な優位性」を与えられている可能性もあると述べた。

テニス界では、選手が発するうなり声について賛否両論があり、女子テニスの往年の
名選手、マルチナ・ナブラチロワさんは「全くの不正行為だ」と批判している。

ミニチュア都市が生まれる過程

僕は一応カメラをやっている、ということで今受講中のアーバンデザインのクラス
の記録を勝手にやらせてもらっている。
前からタイムラプス動画(コマ送り)をやってみたかったので、このクラスなら
それを撮るのにピッタリ。

定位置に三脚を固定しておき、カメラにレリースを付けてみんなに
横を通る度に押してもらう方式にしたら結構うまく撮れた。

それを更にWindows Movie Makerというもともとパソコンに入っていたフリーソフト
に放り込んで音楽を選べばいとも簡単に出来てしまった。要した時間1時間。
更にそのままWindows Movie MakerからYoutubeにアップロードするボタンがあるので
あっという間に公開可能。マルチメディアの力、スゴイ。

2010/09/25

チャイナタウンへ

アーバンデザインの授業でチャイナタウンのモデルを作っているので、
実際の現場偵察 兼 1年生のカメラ好きのレバノン人の友達と撮影散歩に行ってきた。
久しぶりの写真撮影。

自分が模型を作った建物を実際に見るのは楽しい。
どの建物がどの高さ、というのも模型作りの段階でもちろん考慮に入れているので
「あのビルは24メートルだったよね」なんて言いながら歩いた。
歩いててほとんどの建物の高さが結構正確に分かるって一種の職業病だな(笑)

チャイナタウンがある一画はDowntown Eastsideと呼ばれるバンクーバーで
最も危険なエリアと隣接している。昼間歩くだけでも麻薬常習者がウロウロしていて
ちょっと怖い。












何故かイグアナを連れているおっさんがいた。