2010/08/20

食べるために生きる

昨夜は、1ヶ月半タダで泊めさせて頂いたうえに色々と面倒を見て
くれたステイ先の知人夫妻へのお礼を込めて、彼らの家から歩いて
すぐの場所にあるChez Panisse(シェパニーズ)に彼らを招待した。
1階部分は固定メニューのレストランで、2階部分は自由にメニューから
選べるカフェとなっている。

シェパニーズは、カリフォルニアン・フレンチ、カリフォルニアン・イタリアン
と呼ばれる北米西海岸の料理スタイルを確立させた「伝説」のレストランだ。
オーナーのアリス・ウォーターズは食のカリスマとして知られる。

バークレーのグルメ・ゲットーと呼ばれる界隈にひっそりと店を構え、
1年前から予約で一杯、ということもあるほどの超有名店。一応ミシュランでは
一ツ星を獲得しているらしい。世界のベストレストラン50店、というのにも
三年連続くらいでランクインしたとか。まあそんなことはどうでもいいんですが。

高級レストランであることに間違いはないんですが、ここの良いところは、
変に気どっていないところ。カリフォルニア料理を振る舞う店らしく、姿勢も
カリフォルニアそのもの。良い素材を、良い調理法で、良い調理人が作る。
だから少々値段は他より張るけど、別に肩肘はらず、美味しく食べてもらえば
それでよい、という気持ちのいいメッセージが伝わってくる。
建築も全然煌びやかではなく、フランク・ロイド・ライトの影響を受けていると
思われる木で出来たシックな作りだ。

凝った味付けで、複雑すぎて何を使ってるのか検討もつかないような
料理よりは、ウンと新鮮で素材の味そのものを楽しむあっさり目の料理が
趣味の僕にとってはここはパーフェクト。文句なしで美味しかった。

ワインは、知人がチャリティーオークションで手に入れたラベル無しの
ナパの赤を持ち込んだ。市場ではかなりいいお値段で売られている
らしい高級品だったので、彼らは特別な時のために1年間とっておいたそうだ。
これがまた絶品。安くて美味しい物も山ほどあるけど、やはりある程度金を出さないと
手に入らない味もあるんだな、と久しぶりに思わせてくれた、そんなワインでした。
ワインに疎い僕でも明らかに違いが分かる、とても上品な味だった。

頼んだ料理は以下。


+ 前菜 +

Garden Lettuce Salad
(ガーデンレタスのサラダ)

Monterey Bay sardines toasts with cucumbers, cherry tomatoes, and chervil
(モントレー湾産イワシのトースト乗せ。プチトマト、胡瓜とチャービルのマリネ添え)

+ メイン +

House-made rigatoni alla Norma with eggplant, tomato, basil, and ricotta salata
(茄子、トマト、バジルとリコタチーズの自家製リガトーニ)

Tomales Bay clams baked in the wood oven with corn, potatoes, and tomatillo salsa
(蒔釜オーブンで焼いたタマレス湾産ハマグリとコーン、ジャガ芋、トマトサルサ)

Pizza with wild nettles and Parmesan
(蒔オーブンで焼いた野性のイラクサとパルメザンのピッツァ)

+ デザート +

Kaki Farm Black Mission figs and raspberry tart with vanilla ice cream
(カキ農場のブラックミションイチジクとラズベリーのタルト、バニラアイスクリーム添え)

Meyer lemon sherbet with Lucero farm strawberries
(マイヤーレモン*のシャーベットとルチェロ農場のイチゴ)

*マイヤーレモンは、夏でも高温にならないカリフォルニアのこの地域で
とれる酸味の少ない甘めのレモン。少し柚子のような感じでとても美味しい

Burnt honey ice cream with July Red nectarines and O'Henry peaches
(焦がしハチミツのアイスクリームとネクタリンと桃)



学生の僕にとってはいいお値段でしたが、高いと言っても東京スタンダードで
言えば全然安い。今までもっと高いところはいくらでも見たことがある。

バックパッキング中は乾物やクラッカーみたいなもんばかり囓っていたせいも
あってか感動のあまり終始溜め息をつきながら食べてました。
やっぱり美味しい物食べてる時が一番幸せを感じるなあ。食いしん坊万歳!

バークレーに寄った際は是非行くべきお店です。但し予約を忘れずに!

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