2010/08/08

Stanford訪問

家族関係の繋がりで、小さい頃からお世話になっているスタンフォードの教授夫妻の
お宅に週末を使ってお邪魔してきました。
スタンフォードは、ガキの頃に弟とローラーブレードをして遊んだ記憶しかない。
当時は有名な大学だ、という認識すらなくとにかく広い公園だなあ、と思っていた。

改めて来てみてみると、やっぱり半端じゃないスケール。
Wikipediaによれば敷地面積は3300ヘクタール。といってもピンと来ないでしょう。
東京ドーム850個分らしいです。といってもピンと来ませんね(笑)
(この東京ドーム~個ってのは巨人のプロパガンダなんだろうか)
まあ要するにメチャクチャ広いんです!

アメリカ西海岸の州立と私立の雄、と言っても良いUCバークレーとスタンフォード
ですが、距離的には比較的近いにも関わらず気候といい、建築様式といい、雰囲気といい、
全然違うので面白い。

バークレーはゴールデンゲートブリッジから入ってくる霧を正面で受けるので
夏でも寒くて霧の日が多い。大学の建物は、直線的なラインが多く、東海岸的な建築様式。
学風としては伝統的にかなりリベラル。ヒッピー文化発祥の地だ。学生はアジア人が多い。

一方、シリコンバレーの中心に位置するスタンフォードはとにかく雲一つない晴れが
ひたすら続き、暖かい。大学の建物は完全にスペインのミッション系で、大学というより
オリーブ農家のような雰囲気。日本の神戸女学院関西学院大学と似ている。
(両方ウィリアム・メリル・ヴォーリズによるもの)
学風はこちらも自由だが、裕福な家庭の子供が多くバークレーよりも
エスタブリッシュメント、という印象。バークレーの知人曰く「スタンフォード
は金髪でポニーテールでテニスしてるイメージ」らしい。
あながち間違いでもないと思う(笑)

北海道大学、UBC、と国公立の広い大学を今まで経験してきましたが、
更に敷地が広く、私立の大学に久しぶりに来てみて、やはり金があるなあと
感心してしまった。日本の大学でも私立に行くたびに施設の豪華さにびっくり
していたが、スタンフォードは桁が更に違うな、と感じてしまった。

しかしこれだけ土地があっても、行政の土地利用政策との関係で
これ以上建物は造れないらしく、そのせいで大量の本が全て電子化される
計画だそうだ。シリコンバレーの大学らしくトップも工学系の人で、
彼らにとっては書籍の電子化は効率がよく「無駄」なスペースもとらないので
どうしてもそういう方向になるのだそうだ。一方で日本史の教授である知人
曰く、アジア系などアルファベット以外の文字を使う言語を研究対象とする歴史学者
や言語学者達は、電子書籍化による検索性の恩恵は受けず、おまけに紙の
本を俯瞰的に眺めることによる意外な発見こそ大事にしたい、という根本的な
考え方の違いを持っている。なので電子書籍化には猛反対しているそうだ。

「最新の情報ほど重要性の高い分野の人達と、歴史学者のようにオリジナルの古い
ドキュメントに価値を置く分野の人達ではそもそも考え方が違う。工学系が
実験用のスペースが必要なように、歴史系は紙の本を置くスペースが必要なんだ。」
と仰っていた。

大学も色々大変ですね。













Woods Institute for the Environmentが入る建物。
ここのE-IPERというPhDプログラムは面白そう、と思ってチェックしていたので
建物だけ見に行ってみた。週末だし夏休みなので建物もロックされ人影一切なし。

建物にはYahoo!の共同設立者Jerry Yangとその奥さんであるAkiko Yamazakiさん
という日本人の方の名前が刻まれている。

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