2010/07/19

熱波

連休の日本は梅雨明け早々猛暑が続いているそうですが、今年の夏も
各地で記録的高温続きで、やはり年々こういうニュースが増えていると
実感します。

6月にはパキスタンのモヘンジョダロ(最古の計画都市ですね)で同国観測史上
最高の摂氏54度を記録したほか、つい最近はロシアでも40度台を
記録、その少し前は北京で5日連続43度と、さすがに異常。
(ちなみに僕が今まで経験した最高気温はカリフォルニアで45度でした)

Legal Planetに熱波関係の記事が最近2つあったのでご紹介。

"Heat Waves? Get use to them"

"Are Heat Waves Related to Climate Change?"


どちらも熱波と気候変動の関係について書いていますが、2個目の指摘で
面白かったのは、保守派の気候変動否定派の人達は寒波が来ると「ほら見ろ」と
ばかりに気候変動論を否定しにかかるが、最近はもっぱら沈黙を保っているそうな。
1つの現象を取って気候変動というトレンドに結び付けるのは愚かな発想だとしても、
共和党の方がメディアを使ったりレトリックを使いこなしている、というのは
今読んでいるGeorge Lakoffのフレーミング理論の主張と同じだな、と思った。

まだ全部読んでませんが、要するに人間はデータや論理的な主張よりも感情や
あるフレーム(思考形態)によって考えるので、その点共和党の方が人間の脳の
仕組みを分かった上でのキャンペーンを展開している、という感じの論旨。
だから普通に考えれば明らかに筋の通った民主党の政策や主張も、世論の
支持を得る段階で共和党に負けてると。現代アメリカ政治の矛盾を理解するには
脳の仕組みを理解しなきゃいけん、と。

George Lakoffはチョムスキーと並んで言語学界の超有名人ですが、
以下の本は邦訳もされてるようです。特に「レトリックと人生」はこの分野
では古典なのかな?

・レトリックと人生
・認知意味論

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